厚年法 第六十一条 遺族厚生年金

第六十一条  配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金の額を改定する。
– 2  前条第一項第一号の規定によりその額が計算される遺族厚生年金(配偶者に対するものに限る。)の受給権者が老齢厚生年金等のいずれかの受給権を取得した日において、同項第二号イ及びロに掲げる額を合算した額が同項第一号に定める額を上回るとき、又は同条第二項第一号ロに掲げる額が同号イに掲げる額を上回るときは、それぞれ同条第一項第二号イ及びロに掲げる額を合算した額又は同条第二項第二号に定める額に、当該老齢厚生年金等の受給権を取得した日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。
– 3  前条第一項第二号又は同条第二項の規定によりその額が計算される遺族厚生年金は、その額の算定の基礎となる老齢厚生年金等の額が第四十三条第三項又は他の法令の規定でこれに相当するものとして政令で定めるものにより改定されたときは、当該老齢厚生年金等の額が改定された月から当該遺族厚生年金の額を改定する。ただし、前条第一項第一号又は同条第二項第一号イの規定により計算される額が、それぞれ当該改定後の老齢厚生年金等の額を基礎として算定した同条第一項第二号イ及びロに掲げる額を合算した額又は同条第二項第一号ロの額以上であるときは、この限りでない。

第六十二条  遺族厚生年金(第五十八条第一項第四号に該当することにより支給されるものであつて、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十未満であるものを除く。)の受給権者である妻であつてその権利を取得した当時四十歳以上六十五歳未満であつたもの又は四十歳に達した当時当該被保険者若しくは被保険者であつた者の子で国民年金法第三十七条の二第一項に規定する要件に該当するもの(当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡後に同法第三十九条第三項第二号から第八号までのいずれかに該当したことがあるものを除く。)と生計を同じくしていたものが六十五歳未満であるときは、第六十条第一項第一号の遺族厚生年金の額に同法第三十八条に規定する遺族基礎年金の額に四分の三を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)を加算する。
– 2  前項の加算を開始すべき事由又は同項の加算を廃止すべき事由が生じた場合における年金の額の改定は、それぞれ当該事由が生じた月の翌月から行う。

(失権)
第六十三条  遺族厚生年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
– 一  死亡したとき。
– 二  婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。
– 三  直系血族及び直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となつたとき。
– 四  離縁によつて、死亡した被保険者又は被保険者であつた者との親族関係が終了したとき。
– 五  次のイ又はロに掲げる区分に応じ、当該イ又はロに定める日から起算して五年を経過したとき。
– イ 遺族厚生年金の受給権を取得した当時三十歳未満である妻が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の受給権を取得しないとき 当該遺族厚生年金の受給権を取得した日
– ロ 遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有する妻が三十歳に到達する日前に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したとき 当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日
– 2  子又は孫の有する遺族厚生年金の受給権は、次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
– 一  子又は孫について、十八歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了したとき。ただし、子又は孫が障害等級の一級又は二級に該当する障害の状態にあるときを除く。
– 二  障害等級の一級又は二級に該当する障害の状態にある子又は孫について、その事情がやんだとき。ただし、子又は孫が十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるときを除く。
– 三  子又は孫が、二十歳に達したとき。
– 3  父母、孫又は祖父母の有する遺族厚生年金の受給権は、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時胎児であつた子が出生したときは、消滅する。

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次の説明は、遺族厚生年金の受給権の消滅の時期に関する記述である。
受給権者が婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。 1999年度(平成11年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

遺族厚生年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
2号 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。 (厚生年金保険法 63条1項2号)
すべての者に共通する失権事由
①死亡した時
②婚姻をしたとき
③直系血族および直系姻族以外の者の養子となったとき
④離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者との親族関係が終了したとき

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次の説明は、遺族厚生年金に関する記述である。
老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより当該死亡者の子または孫が遺族厚生年金の受給権者となった場合において、当該子または孫が障害等級の3級に該当する障害の状態にあるときであっても、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したときに当該遺族厚生年金の受給権は消滅する。 2010年度(平成22年度)
解答
[正しい答え]

障害等級が1級もしくは2級であれば、20歳に達するまで、遺族厚生年金の受給権は消滅しない。

子又は孫の有する遺族厚生年金の受給権は次のいずれかに該当するに至ったときに消滅する。
(1)子又は孫について、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。ただし、子又は孫が障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にあるときを除く。
(2)障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子又は孫について、その事情がやんだとき。ただし、子又は孫が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く。
(3)子又は孫が、20歳に達したとき。
よって問題文は正解
[自説の根拠]法63条2項

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関連条文

  1. 児童手当法 第一条(目的)

  2. 雇保法 第七十二条 (労働政策審議会への諮問)

  3. 厚年法 第八十三条 (保険料の納付)

  4. 健保法 第百五十条 保健事業

  5. 健保法 第百一条 (出産育児一時金)

  6. 安衛法 第十四条 (作業主任者)

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