第七条(被保険者に関する届出) 事業主(徴収法第八条第一項又は第二項の規定により元請負人が事業主とされる場合にあつては、当該事業に係る労働者のうち元請負人が雇用する労働者以外の労働者については、当該労働者を雇用する下請負人。以下同じ。)は、厚生労働省令で定めるところにより、その雇用する労働者に関し、当該事業主の行う適用事業(同条第一項又は第二項の規定により数次の請負によつて行われる事業が一の事業とみなされる場合にあつては、当該事業に係る労働者のうち元請負人が雇用する労働者以外の労働者については、当該請負に係るそれぞれの事業。以下同じ。)に係る被保険者となつたこと、当該事業主の行う適用事業に係る被保険者でなくなつたことその他厚生労働省令で定める事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。当該事業主から徴収法第三十三条第一項の委託を受けて同項に規定する労働保険事務の一部として前段の届出に関する事務を処理する同条第三項に規定する労働保険事務組合(以下「労働保険事務組合」という。)についても、同様とする。
届出
・適用事業所設置(廃止)届
・設置または廃止の翌日から10日以内に所轄公共職業安定所長(事業所各種変更届も同じ)
・代理人選任、解任届は代理人の使用する認印の印影も届出る
資格取得届
・事業主は翌月10日までに所轄公共職業安定所長に提出
・日雇労働被保険者は5日以内に日雇労働被保険者資格取得届を管轄公共職業安定所長に提出
・転勤届 雇用保険被保険者転勤届を事実のあった日の翌日から10日以内
・氏名変更届 雇用保険被保険者指名変更届を速やかに所轄公共職業安定所長に提出
管轄・・・被保険者の住所、居所を管轄
所轄・・・事業所の所在地を管轄
雇用保険被保険者証
・所轄公共職業安定所長が被保険者に交付(通常事業主を通じて)
・被保険者証再交付申請は被保険者の選択する公共職業安定所
・受給資格者証の再交付申請は管轄職安
資格喪失届
・資格喪失日・・・離職した日の翌日、死亡日の翌日
・資格喪失日の翌日から10日以内(離職日の翌々日)
・登録型派遣労働者は最後の雇用契約期間の終了日の翌日に喪失するが、週20時間以上の派遣就業が「見込まれる」「希望する」時、継続し「1月程度以内」で開始されないと喪失する。
雇用保険被保険者離職証明書
・事業主は資格喪失届に離職証明書を添付する
・離職者が離職票を希望しない場合、離職証明書を添付しない事が出来る
・添付を希望しなかった被保険者が証明書の交付を求めたときはその者に交付する
・59歳以上の場合、必ず資格喪失届に離職証明書を添えて提出(雇用継続給付)
雇用保険被保険者離職票
・公共職業安定所長は被保険者であった者に離職票を交付する
休業開始時賃金証明書(育児介護休業法)
・事業主は育児休業、介護休業開始日の翌日から10日以内に所轄職安に提出
休業開始時賃金証明書(育児(介護)休業給付)
休業・所定労働時間短縮開始時賃金証明書(賃金日額)
・事業主は小学校就学までの養育するための休業、対象家族を介護するための休業
・もしくは所定労働時間の短縮を行った当該被保険者が離職し、「特定理由離職者」「特定受給資格者」となった場合
被保険者でなくなった日の翌日から起算して10日以内に、同証明書を提出する
休業・所定労働時間短縮開始時賃金証明票
【試験問題】次の説明は、雇用保険被保険者離職証明書に関する記述である。満60歳の一般被保険者が離職した場合、事業主は、その者が雇用されていた期間が6か月に満たないときであっても、雇用保険被保険者資格喪失届に雇用保険被保険者離職証明書を添えて、公共職業安定所長に提出しなければならない。 【解答】○
離職の日に59歳以上である被保険者については(被保険者が離職票の交付を希望しない場合でも)資格喪失届に離職証明書を添付しなければならない。(法7条、則7条1項・2項)
離職でなく「死亡」が原因の場合は離職証明書はいらない。
【試験問題】次の説明は、雇用保険事務に関する記述である。事業主は、その雇用する被保険者が死亡した場合、その事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に、雇用保険被保険者資格喪失届を提出しなければならないが、これに雇用保険被保険者離職証明書を添付する必要はない。【解答】?
第八条 (確認の請求) 被保険者又は被保険者であつた者は、いつでも、次条の規定による確認を請求することができる。
第九条(確認) 厚生労働大臣は、第七条の規定による届出若しくは前条の規定による請求により、又は職権で、労働者が被保険者となつたこと又は被保険者でなくなつたことの確認を行うものとする。
2 前項の確認については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
確認制度があります。それは・・・
・被保険者資格の取得と喪失は厚生労働大臣の確認で効力が生じる
・厚生労働大臣は下記で確認する
事業主が被保険者資格取得届、喪失届を提出した時
被保険者が確認請求した時
職権による
•保管義務
雇用保険に関する書類は2年保存、被保険者に関する書類は4年保存
【試験問題】次の説明は、雇用保険制度に関する記述である。厚生労働大臣は、事業主による届出又は被保険者若しくは被保険者であった者による請求がなくても、職権によって、労働者が被保険者となったこと又は被保険者でなくなったことの確認を行うことができる。【解答】○
厚生労働大臣は、第七条の規定による届出若しくは前条の規定による請求により、又は職権で、労働者が被保険者となつたこと又は被保険者でなくなつたことの確認を行うものとする。 (雇用保険法 9条)
日雇労働者については確認ができないのでは?
8条により「被保険者又は被保険者であった者は、いつでも、被保険者となったこと又は被保険者でなくなったことの確認を請求することができる」とあり、この確認の請求に関しては日雇労働被保険者は行うことができない。これは資格取得の手続きは日雇労働被保険者自らが行うため。
確認は9条1項により、「厚生労働大臣は、事業主の届け出、被保険者等の請求、厚生労働大臣の職権により、労働者が被保険者となったこと又は被保険者でなくなったことの確認を行うものとする」
9条1項の厚生労働大臣の権限は、公共職業安定所長に委任されている。(8条、9条1項)
選択式で出題される場合を想定すると、以下の【】内を覚えておく必要があります。
【厚生労働大臣】は、事業主による【届出】又は被保険者若しくは被保険者であった者による【請求】がなくても、職権によって、労働者が被保険者となったこと又は被保険者でなくなったことの【確認】を行うことができる。
【試験問題】次の説明は、雇用保険制度に関する記述である。日雇労働被保険者に関しては、雇用保険法第8条に基づき被保険者となったことの確認を請求することはできない。【解答】?
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