労働安全衛生法
労働安全衛生法
労働安全衛生法(安衛法)はもともと労働基準法第5章「安全及び衛生」でしたが、昭和47年に分離独立して単独法となりました。
そういった経緯があるので、選択式試験での労働安全衛生法の出題傾向としては数回(昭和54年、昭和57年、平成5年、…)だけ労働安全衛生法のみから出題されただけで例年、労働基準法と組み合わせた形で出題されています。
労働安全衛生法のみから出題された際には全て第3章「安全衛生管理体制」からの出題ですし近年、労働基準法と組み合わせた形で出題される場合は、第3章以外からの出題される事も多いのですが、比較的簡単(基本的)な出題になってます。
もちろん簡単ゆえに選択肢に紛らわしい語句や表現が散りばめられているので注意は必要なのですが、やはり学習は第3章「安全衛生管理体制」に注力すべきなのかなと思います。
そして択一式試験も第3章「安全衛生管理体制」を中心に比較的条文の表記に則って出題されている傾向になってます。
近年の択一式試験では、択一式試験10問中3問が、第3章「安全衛生管理体制」、第7章「健康の健康の保持増進のための措置」、第5章「機械等並びに危険物及び有害物に関する規制」で構成されています。
(稀に第5章「機械等並びに危険物及び有害物に関する規制」が第6章「労働者の就業に当たっての措置」やその他の章から出題されています。)
第一章 総則(第一条―第五条)
第二章 労働災害防止計画(第六条―第九条)
総則は法律の目的の条文や理念の条文が並んでいますが、頻繁に出題される個所なので、暗唱できるくらい一字一句正確に覚える必要があります。具体的には「定義」や「責務」、「届出先」や「届出期限」などの語句に注意します。
第三章 安全衛生管理体制(第十条―第十九条の三)
「労働安全衛生法」での最重要かつ最頻出というか必ず出題される章です。
「総括安全衛生責任者」など様々な役職が出てきますが、役職それぞれの選任するべき業種や規模、義務、業務、資格、経験・・・をそれぞれについて丁寧かつ完璧に覚える必要があります。
むしろ「労働安全衛生法」はこの章だけ勉強すればいいくらいの肝の部分です。
第四章 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置(第二十条―第三十六条)
第4章の規定は総則と同じようにポイントが分かりにくい条文がずらずら並んでますので、語句に注意しながら出来るだけ正確につかんでいきます。
第五章 機械等並びに危険物及び有害物に関する規制
第一節 機械等に関する規制(第三十七条―第五十四条の六)
第二節 危険物及び有害物に関する規制(第五十五条―第五十八条)
機械の規制では、機械の種類、だれが検査するかの区別、検査証の交付者や期限などを語句に注意しながら出来るだけ正確につかんでいきます。
危険物の規制では、化学物質の種類や調査の要件などをなるべく条文の表現をなるべく正確に把握していきます。
第六章 労働者の就業に当たつての措置(第五十九条―第六十三条)
特に就業制限はめったに出題されませんので目をとおしておくだけでいいと思うのですが、安全衛生教育については種類、対象者、保管の有無を覚えます。
第七章 健康の保持増進のための措置(第六十四条―第七十一条)
第七章の二 快適な職場環境の形成のための措置(第七十一条の二―第七十一条の四)
健康診断と作業環境測定の2つのジャンルがありますが、作業環境測定は官職や保存期間の語句を中心にひととおり学習するだけでいいと思います。
ところが健康診断は、最近の過労による労働災害が多発していることから、結構出題回数が多い傾向にあるので丁寧に勉強します。
第八章 免許等(第七十二条―第七十七条)
第九章 安全衛生改善計画等
第一節 安全衛生改善計画(第七十八条―第八十条)
第二節 労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタント(第八十一条―第八十七条)
第十章 監督等(第八十八条―第百条)
第十一章 雑則(第百一条―第百十五条)
第十二章 罰則(第百十五条の二―第百二十三条)
附則
第8章「免許等」以降の、『その他』条文はあまり出題されませんので、目をとおしておくだけでいいと思います。もちろん出題されたらされたで細かく聞かれるのですが、そこまで時間を割くことは効率的ではありませんので、それよりは必ず出題される第3章「安全衛生管理体制」、第5章「機械等並びに危険物及び有害物に関する規制」の両章に力を入れるべきかと思います。
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