国民健康保険法 第十三条(組織)

   第三章 国民健康保険組合

–     第一節 通則

– (組織)
第十三条  国民健康保険組合(以下「組合」という。)は、同種の事業又は業務に従事する者で当該組合の地区内に住所を有するものを組合員として組織する。

– 2  前項の組合の地区は、一又は二以上の市町村の区域によるものとする。ただし、特別の理由があるときは、この区域によらないことができる。

– 3  第一項の規定にかかわらず、第六条各号(第八号及び第十号を除く。)のいずれかに該当する者及び他の組合が行う国民健康保険の被保険者である者は、組合員となることができない。ただし、その者の世帯に同条各号(第十号を除く。)のいずれにも該当せず、かつ、他の組合が行う国民健康保険の被保険者でない者があるときは、この限りでない。

– 4  第一項の規定にかかわらず、組合に使用される者で、第六条各号(第八号及び第十号を除く。)のいずれにも該当せず、かつ、他の組合が行う国民健康保険の被保険者でないものは、当該組合の組合員となることができる。

– (人格)
第十四条  組合は、法人とする。

– (名称)
第十五条  組合は、その名称中に「国民健康保険組合」という文字を用いなければならない。

– 2  組合以外の者は、「国民健康保険組合」という名称又はこれに類する名称を用いてはならない。

– (住所)
第十六条  組合の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

– (設立)
第十七条  組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。

– 2  前項の認可の申請は、十五人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者三百人以上の同意を得て行うものとする。

– 3  都道府県知事は、第一項の認可の申請があつた場合においては、当該組合の地区をその区域に含む市町村の長の意見をきき、当該組合の設立によりこれらの市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。

– 4  組合は、設立の認可を受けた時に成立する。

– (規約の記載事項)
第十八条  組合の規約には、次の各号に掲げる事項を記載しなければならない。

– 一  名称

– 二  事務所の所在地

– 三  組合の地区及び組合員の範囲

– 四  組合員の加入及び脱退に関する事項

– 五  被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項

– 六  役員に関する事項

– 七  組合会に関する事項

– 八  保険料に関する事項

– 九  準備金その他の財産の管理に関する事項

– 十  公告の方法

– 十一  前各号に掲げる事項のほか厚生労働省令で定める事項

– (被保険者)
第十九条  組合員及び組合員の世帯に属する者は、当該組合が行う国民健康保険の被保険者とする。ただし、第六条各号(第十号を除く。)のいずれかに該当する者及び他の組合が行う国民健康保険の被保険者は、この限りでない。

– 2  前項の規定にかかわらず、組合は、規約の定めるところにより、組合員の世帯に属する者を包括して被保険者としないことができる。

– (資格取得の時期)
第二十条  組合が行う国民健康保険の被保険者は、当該組合の組合員若しくは組合員の世帯に属する者となつた日又は第六条各号(第十号を除く。)のいずれにも該当しなくなつた日若しくは他の組合が行う国民健康保険の被保険者でなくなつた日から、その資格を取得する。

– (資格喪失の時期)
第二十一条  組合が行う国民健康保険の被保険者は、組合員若しくは組合員の世帯に属する者でなくなつた日の翌日又は第六条各号(第九号及び第十号を除く。)のいずれかに該当するに至つた日の翌日から、その資格を喪失する。ただし、組合員又は組合員の世帯に属する者でなくなつたことにより、市町村又は他の組合が行う国民健康保険の被保険者となつたときは、その日から、その資格を喪失する。

– 2  組合が行う国民健康保険の被保険者は、第六条第九号に該当するに至つた日から、その資格を喪失する。

– (準用規定)
第二十二条  第九条(第十二項から第十四項までを除く。)の規定は、組合が行う国民健康保険の被保険者に関する届出並びに被保険者証及び被保険者資格証明書について準用する。この場合において、同条第一項から第九項までの規定中「被保険者の属する世帯の世帯主」又は「世帯主」とあるのは「組合員」と、「市町村」とあるのは「組合」と、同条第十項中「市町村は」とあるのは「組合は」と、「世帯主(第三項の規定により市町村が被保険者証の返還を求めるものとされる者を除く。)及びその世帯に属する被保険者、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)の規定による保険料を滞納している世帯主(同法第八十八条第二項の規定により保険料を納付する義務を負う者を含み、厚生労働大臣が厚生労働省令で定める要件に該当するものと認め、その旨を市町村に通知した者に限る。)」とあるのは「組合員(第三項の規定により組合が被保険者証の返還を求めるものとされる者を除く。)」と、「世帯の世帯主」とあるのは「世帯の組合員」と、同条第十一項中「市町村」とあるのは「組合」と読み替えるものとする。

–     第二節 管理

– (役員)
第二十三条  組合に、役員として、理事及び監事を置く。

– 2  理事の定数は五人以上、監事の定数は二人以上とし、それぞれ規約で定める。

– 3  理事及び監事は、規約の定めるところにより、組合員のうちから組合会で選任する。ただし、特別の事情があるときは、組合員以外の者のうちから組合会で選任することを妨げない。

– 4  理事及び監事の任期は、三年をこえない範囲内において、規約で定める。

– (役員の職務)
第二十四条  理事は、規約の定めるところにより、組合の業務を執行し、及び組合を代表する。

– 2  組合の業務は、規約に別段の定がある場合を除くほか、理事の過半数で決する。

– 3  監事は、組合の業務の執行及び財産の状況を監査する。

– (理事の代表権の制限)
第二十四条の二  理事の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

– (理事の代理行為の委任)
第二十四条の三  理事は、規約又は組合会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

– (仮理事)
第二十四条の四  理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、仮理事を選任しなければならない。

– (利益相反行為)
第二十四条の五  組合と理事との利益が相反する事項については、理事は、代表権を有しない。この場合においては、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、特別代理人を選任しなければならない。

– (理事の専決処分)
第二十五条  組合会が成立しないとき、又はその議決すべき事項を議決しないときは、理事は、都道府県知事の指揮を受け、その議決すべき事項を処分することができる。

– 2  組合会において議決すべき事項に関し臨時急施を要する場合において、組合会が成立しないとき、又は組合会を招集する暇がないときは、理事は、その議決すべき事項を処分することができる。

– 3  前二項の規定による処分については、理事は、その後最初に招集される組合会に報告しなければならない。

– (組合会)
第二十六条  組合に組合会を置く。

– 2  組合会は、組合会議員をもつて組織するものとし、組合会議員の定数は、組合員の総数の二十分の一を下らない範囲内において、規約で定める。ただし、組合員の総数が六百人をこえる組合にあつては、三十人以上であることをもつて足りる。

– 3  組合会議員は、規約の定めるところにより、組合員が、組合員のうちから選挙する。

– 4  組合会議員の任期は、三年をこえない範囲内において、規約で定める。

– (組合会の議決事項)
第二十七条  次の各号に掲げる事項は、組合会の議決を経なければならない。

– 一  規約の変更

– 二  借入金の借入及びその方法並びに借入金の利率及び償還方法

– 三  収入支出の予算

– 四  決算

– 五  予算をもつて定めるものを除くほか、組合の負担となるべき契約

– 六  準備金その他重要な財産の処分

– 七  訴訟の提起及び和解

– 八  前各号に掲げる事項のほか、規約で組合会の議決を経なければならないものと定めた事項

– 2  前項第一号、第二号及び第六号に掲げる事項(同項第一号及び第二号に掲げる事項のうち、合併により消滅する組合の地区を合併後存続する組合の地区の一部とする地区の拡張に係る規約の変更その他の厚生労働省令で定めるものを除く。)の議決は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

– 3  第十七条第三項の規定は、組合の地区の拡張に係る規約の変更に関する前項の認可について準用する。

– 4  組合は、第一項第三号に掲げる事項及び第二項に規定する厚生労働省令で定める事項の議決をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

– (組合会の招集)
第二十八条  理事は、規約の定めるところにより、毎年度一回通常組合会を招集しなければならない。

– 2  組合会議員が、その定数の三分の一以上の同意を得て、会議の目的である事項及び招集の理由を記載した書面を組合に提出して組合会の招集を請求したときは、理事は、その請求があつた日から起算して二十日以内に、臨時組合会を招集しなければならない。

– (選挙権及び議決権)
第二十九条  組合員は、各自一箇の選挙権を有し、組合会議員は、各自一箇の議決権を有する。

– (議決権のない場合)
第二十九条の二  組合と特定の組合会議員との関係について議決をする場合には、その組合会議員は、議決権を有しない。

– (組合会の権限)
第三十条  組合会は、組合の事務に関する書類を検査し、理事若しくは監事の報告を請求し、又は事務の管理、議決の執行若しくは出納を検査することができる。

– 2  組合会は、組合会議員のうちから選任した者に、前項の組合会の権限に属する事項を行わせることができる。

– (一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用)

– 第三十一条  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第七十八条の規定は、組合について準用する。

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関連条文

  1. 障害者雇用促進法 第三十七条 (身体障害者又は知的障害者の雇用に関する事業主の責務)

  2. 労基法 第三十五条(休日)

  3. 労災法 第十三条  療養補償給付

  4. 船員保険法 第七十三条(出産育児一時金)

  5. 高齢者法 第六十四条 (療養の給付)

  6. 介護保険法 第九十九条 (変更の届出等)

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