障害者雇用促進法 第一条(目的)

–    第一章 総則

– (目的)
第一条  この法律は、身体障害者又は知的障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置、職業リハビリテーションの措置その他障害者がその能力に適合する職業に就くこと等を通じてその職業生活において自立することを促進するための措置を総合的に講じ、もつて障害者の職業の安定を図ることを目的とする。
– (用語の意義)
第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
– 一  障害者 身体障害、知的障害又は精神障害(以下「障害」と総称する。)があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者をいう。
– 二  身体障害者 障害者のうち、身体障害がある者であつて別表に掲げる障害があるものをいう。
– 三  重度身体障害者 身体障害者のうち、身体障害の程度が重い者であつて厚生労働省令で定めるものをいう。
– 四  知的障害者 障害者のうち、知的障害がある者であつて厚生労働省令で定めるものをいう。
– 五  重度知的障害者 知的障害者のうち、知的障害の程度が重い者であつて厚生労働省令で定めるものをいう。
– 六  精神障害者 障害者のうち、精神障害がある者であつて厚生労働省令で定めるものをいう。
– 七  職業リハビリテーション 障害者に対して職業指導、職業訓練、職業紹介その他この法律に定める措置を講じ、その職業生活における自立を図ることをいう。
– (基本的理念)
第三条  障害者である労働者は、経済社会を構成する労働者の一員として、職業生活においてその能力を発揮する機会を与えられるものとする。
– 第四条  障害者である労働者は、職業に従事する者としての自覚を持ち、自ら進んで、その能力の開発及び向上を図り、有為な職業人として自立するように努めなければならない。
– (事業主の責務)
第五条  すべて事業主は、障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、障害者である労働者が有為な職業人として自立しようとする努力に対して協力する責務を有するものであつて、その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与えるとともに適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るように努めなければならない。
– (国及び地方公共団体の責務)
第六条  国及び地方公共団体は、障害者の雇用について事業主その他国民一般の理解を高めるとともに、事業主、障害者その他の関係者に対する援助の措置及び障害者の特性に配慮した職業リハビリテーションの措置を講ずる等障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るために必要な施策を、障害者の福祉に関する施策との有機的な連携を図りつつ総合的かつ効果的に推進するように努めなければならない。
– (障害者雇用対策基本方針)
第七条  厚生労働大臣は、障害者の雇用の促進及びその職業の安定に関する施策の基本となるべき方針(以下「障害者雇用対策基本方針」という。)を策定するものとする。
– 2  障害者雇用対策基本方針に定める事項は、次のとおりとする。
– 一  障害者の就業の動向に関する事項
– 二  職業リハビリテーションの措置の総合的かつ効果的な実施を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項
– 三  第五条の事業主が行うべき雇用管理に関して、障害者である労働者の障害の種類及び程度に応じ、その適正な実施を図るために必要な指針となるべき事項
– 四  前三号に掲げるもののほか、障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項
– 3  厚生労働大臣は、障害者雇用対策基本方針を定めるに当たつては、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴くほか、都道府県知事の意見を求めるものとする。
– 4  厚生労働大臣は、障害者雇用対策基本方針を定めたときは、遅滞なく、その概要を公表しなければならない。
– 5  前二項の規定は、障害者雇用対策基本方針の変更について準用する。

–    第二章 職業リハビリテーションの推進

–     第一節 通則

– (職業リハビリテーションの原則)
第八条  職業リハビリテーションの措置は、障害者各人の障害の種類及び程度並びに希望、適性、職業経験等の条件に応じ、総合的かつ効果的に実施されなければならない。
– 2  職業リハビリテーションの措置は、必要に応じ、医学的リハビリテーション及び社会的リハビリテーションの措置との適切な連携の下に実施されるものとする。

–     第二節 職業紹介等

– (求人の開拓等)
第九条  公共職業安定所は、障害者の雇用を促進するため、障害者の求職に関する情報を収集し、事業主に対して当該情報の提供、障害者の雇入れの勧奨等を行うとともに、その内容が障害者の能力に適合する求人の開拓に努めるものとする。
– (求人の条件等)
第十条  公共職業安定所は、正当な理由がないにもかかわらず身体又は精神に一定の障害がないことを条件とする求人の申込みを受理しないことができる。
– 2  公共職業安定所は、障害者にその能力に適合する職業を紹介するため必要があるときは、求人者に対して、身体的又は精神的な条件その他の求人の条件について指導するものとする。
– 3  公共職業安定所は、障害者について職業紹介を行う場合において、求人者から求めがあるときは、その有する当該障害者の職業能力に関する資料を提供するものとする。
– (職業指導等)
第十一条  公共職業安定所は、障害者がその能力に適合する職業に就くことができるようにするため、適性検査を実施し、雇用情報を提供し、障害者に適応した職業指導を行う等必要な措置を講ずるものとする。
– (障害者職業センターとの連携)
第十二条  公共職業安定所は、前条の適性検査、職業指導等を特に専門的な知識及び技術に基づいて行う必要があると認める障害者については、第十九条第一項に規定する障害者職業センターとの密接な連携の下に当該適性検査、職業指導等を行い、又は当該障害者職業センターにおいて当該適性検査、職業指導等を受けることについてあつせんを行うものとする。
– (適応訓練)
第十三条  都道府県は、必要があると認めるときは、求職者である障害者(身体障害者、知的障害者又は精神障害者に限る。次条及び第十五条第二項において同じ。)について、その能力に適合する作業の環境に適応することを容易にすることを目的として、適応訓練を行うものとする。
– 2  適応訓練は、前項に規定する作業でその環境が標準的なものであると認められるものを行う事業主に委託して実施するものとする。
– (適応訓練のあつせん)
第十四条  公共職業安定所は、その雇用の促進のために必要があると認めるときは、障害者に対して、適応訓練を受けることについてあつせんするものとする。
– (適応訓練を受ける者に対する措置)
第十五条  適応訓練は、無料とする。
– 2  都道府県は、適応訓練を受ける障害者に対して、雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)の規定に基づき、手当を支給することができる。
– (厚生労働省令への委任)
第十六条  前三条に規定するもののほか、訓練期間その他適応訓練の基準については、厚生労働省令で定める。
– (就職後の助言及び指導)
第十七条  公共職業安定所は、障害者の職業の安定を図るために必要があると認めるときは、その紹介により就職した障害者その他事業主に雇用されている障害者に対して、その作業の環境に適応させるために必要な助言又は指導を行うことができる。
– (事業主に対する助言及び指導)
第十八条  公共職業安定所は、障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るために必要があると認めるときは、障害者を雇用し、又は雇用しようとする者に対して、雇入れ、配置、作業補助具、作業の設備又は環境その他障害者の雇用に関する技術的事項(次節において「障害者の雇用管理に関する事項」という。)についての助言又は指導を行うことができる。

–     第三節 障害者職業センター

– (障害者職業センターの設置等の業務)
第十九条  厚生労働大臣は、障害者の職業生活における自立を促進するため、次に掲げる施設(以下「障害者職業センター」という。)の設置及び運営の業務を行う。
– 一  障害者職業総合センター
– 二  広域障害者職業センター
– 三  地域障害者職業センター
– 2  厚生労働大臣は、前項に規定する業務の全部又は一部を独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(以下「機構」という。)に行わせるものとする。
– (障害者職業総合センター)
第二十条  障害者職業総合センターは、次に掲げる業務を行う。
– 一  職業リハビリテーション(職業訓練を除く。第五号イ及び第二十五条第三項を除き、以下この節において同じ。)に関する調査及び研究を行うこと。
– 二  障害者の雇用に関する情報の収集、分析及び提供を行うこと。
– 三  第二十四条の障害者職業カウンセラー及び職場適応援助者(身体障害者、知的障害者、精神障害者その他厚生労働省令で定める障害者(以下「知的障害者等」という。)が職場に適応することを容易にするための援助を行う者をいう。以下同じ。)の養成及び研修を行うこと。
– 四  広域障害者職業センター、地域障害者職業センター、第二十七条第二項の障害者就業・生活支援センターその他の関係機関に対する職業リハビリテーションに関する技術的事項についての助言、指導その他の援助を行うこと。
– 五  前各号に掲げる業務に付随して、次に掲げる業務を行うこと。
– イ 障害者に対する職業評価(障害者の職業能力、適性等を評価し、及び必要な職業リハビリテーションの措置を判定することをいう。以下同じ。)、職業指導、基本的な労働の習慣を体得させるための訓練(第二十二条第一号及び第二十八条第二号において「職業準備訓練」という。)並びに職業に必要な知識及び技能を習得させるための講習(以下「職業講習」という。)を行うこと。
– ロ 事業主に雇用されている知的障害者等に対する職場への適応に関する事項についての助言又は指導を行うこと。
– ハ 事業主に対する障害者の雇用管理に関する事項についての助言その他の援助を行うこと。
– 六  前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
– (広域障害者職業センター)
第二十一条  広域障害者職業センターは、広範囲の地域にわたり、系統的に職業リハビリテーションの措置を受けることを必要とする障害者に関して、障害者職業能力開発校又は独立行政法人労働者健康福祉機構法(平成十四年法律第百七十一号)第十二条第一項第一号に掲げる療養施設若しくは同項第七号に掲げるリハビリテーション施設その他の厚生労働省令で定める施設との密接な連携の下に、次に掲げる業務を行う。
– 一  厚生労働省令で定める障害者に対する職業評価、職業指導及び職業講習を系統的に行うこと。
– 二  前号の措置を受けた障害者を雇用し、又は雇用しようとする事業主に対する障害者の雇用管理に関する事項についての助言その他の援助を行うこと。
– 三  前二号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
– (地域障害者職業センター)
第二十二条  地域障害者職業センターは、都道府県の区域内において、次に掲げる業務を行う。
– 一  障害者に対する職業評価、職業指導、職業準備訓練及び職業講習を行うこと。
– 二  事業主に雇用されている知的障害者等に対する職場への適応に関する事項についての助言又は指導を行うこと。
– 三  事業主に対する障害者の雇用管理に関する事項についての助言その他の援助を行うこと。
– 四  職場適応援助者の養成及び研修を行うこと。
– 五  第二十七条第二項の障害者就業・生活支援センターその他の関係機関に対する職業リハビリテーションに関する技術的事項についての助言その他の援助を行うこと。
– 六  前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
– (名称使用の制限)
第二十三条  障害者職業センターでないものは、その名称中に障害者職業総合センター又は障害者職業センターという文字を用いてはならない。
– (障害者職業カウンセラー)
第二十四条  機構は、障害者職業センターに、障害者職業カウンセラーを置かなければならない。
– 2  障害者職業カウンセラーは、厚生労働大臣が指定する試験に合格し、かつ、厚生労働大臣が指定する講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければならない。
– (障害者職業センター相互の連絡及び協力等)
第二十五条  障害者職業センターは、相互に密接に連絡し、及び協力して、障害者の職業生活における自立の促進に努めなければならない。
– 2  障害者職業センターは、精神障害者について、第二十条第五号、第二十一条第一号若しくは第二号又は第二十二条第一号から第三号までに掲げる業務を行うに当たつては、医師その他の医療関係者との連携に努めるものとする。
– 3  障害者職業センターは、公共職業安定所の行う職業紹介等の措置、第二十七条第二項の障害者就業・生活支援センターの行う業務並びに職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第十五条の六第三項の公共職業能力開発施設及び同法第二十七条の職業能力開発総合大学校(第八十三条において「公共職業能力開発施設等」という。)の行う職業訓練と相まつて、効果的に職業リハビリテーションが推進されるように努めるものとする。
– (職業リハビリテーションの措置の無料実施)
第二十六条  障害者職業センターにおける職業リハビリテーションの措置は、無料とするものとする。

–     第四節 障害者就業・生活支援センター

– (指定)
第二十七条  都道府県知事は、職業生活における自立を図るために就業及びこれに伴う日常生活又は社会生活上の支援を必要とする障害者(以下この節において「支援対象障害者」という。)の職業の安定を図ることを目的とする一般社団法人若しくは一般財団法人、社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第二十二条に規定する社会福祉法人又は特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人その他厚生労働省令で定める法人であつて、次条に規定する業務に関し次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、同条に規定する業務を行う者として指定することができる。
– 一  職員、業務の方法その他の事項についての業務の実施に関する計画が適正なものであり、かつ、その計画を確実に遂行するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すると認められること。
– 二  前号に定めるもののほか、業務の運営が適正かつ確実に行われ、支援対象障害者の雇用の促進その他福祉の増進に資すると認められること。
– 2  都道府県知事は、前項の規定による指定をしたときは、同項の規定による指定を受けた者(以下「障害者就業・生活支援センター」という。)の名称及び住所並びに事務所の所在地を公示しなければならない。
– 3  障害者就業・生活支援センターは、その名称及び住所並びに事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
– 4  都道府県知事は、前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。
– (業務)
第二十八条  障害者就業・生活支援センターは、次に掲げる業務を行うものとする。
– 一  支援対象障害者からの相談に応じ、必要な指導及び助言を行うとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター、社会福祉施設、医療施設、特別支援学校その他の関係機関との連絡調整その他厚生労働省令で定める援助を総合的に行うこと。
– 二  支援対象障害者が障害者職業総合センター、地域障害者職業センターその他厚生労働省令で定める事業主により行われる職業準備訓練を受けることについてあつせんすること。
– 三  前二号に掲げるもののほか、支援対象障害者がその職業生活における自立を図るために必要な業務を行うこと。
– (地域障害者職業センターとの関係)
第二十九条  障害者就業・生活支援センターは、地域障害者職業センターの行う支援対象障害者に対する職業評価に基づき、前条第二号に掲げる業務を行うものとする。
– (事業計画等)
第三十条  障害者就業・生活支援センターは、毎事業年度、厚生労働省令で定めるところにより、事業計画書及び収支予算書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
– 2  障害者就業・生活支援センターは、厚生労働省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書及び収支決算書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。
– (監督命令)
第三十一条  都道府県知事は、この節の規定を施行するために必要な限度において、障害者就業・生活支援センターに対し、第二十八条に規定する業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
– (指定の取消し等)
第三十二条  都道府県知事は、障害者就業・生活支援センターが次の各号のいずれかに該当するときは、第二十七条第一項の規定による指定(以下この条において「指定」という。)を取り消すことができる。
– 一  第二十八条に規定する業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
– 二  指定に関し不正の行為があつたとき。
– 三  この節の規定又は当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
– 2  都道府県知事は、前項の規定により、指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。
– (秘密保持義務)
第三十三条  障害者就業・生活支援センターの役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、第二十八条第一号に掲げる業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
– 第三十四条  削除
– 第三十五条  削除

– 第三十六条  削除

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関連条文

  1. 最低賃金法

  2. 国民健康保険法 第六十四条 (損害賠償請求権)

  3. 船員保険法 第二十九条(保険給付の種類)

  4. 労基法 第三条 (均等待遇)

  5. 介護保険法 第八十六条 (指定介護老人福祉施設の指定)

  6. 高齢者の医療の確保に関する法律について

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