– 第九節 雑則
– (都道府県の助言等)
第百三十三条 都道府県は、後期高齢者医療広域連合又は市町村に対し、後期高齢者医療制度の運営が健全かつ円滑に行われるように、必要な助言及び適切な援助をするものとする。
– 2 後期高齢者医療広域連合は、第五十六条第三号に掲げる給付を行おうとする場合その他の政令で定める場合においては、あらかじめ、都道府県知事に協議しなければならない。
– (報告の徴収等)
第百三十四条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、後期高齢者医療広域連合又は市町村について、この法律を施行するために必要があると認めるときは、その事業及び財産の状況に関する報告を徴し、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。
– 2 厚生労働大臣又は都道府県知事は、保険者に対し、前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等の額の算定に関して必要があると認めるときは、その業務に関する報告を徴し、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。
– 3 第六十一条第三項の規定は前二項の規定による検査について、同条第四項の規定は前二項の規定による権限について、準用する。
– (事業状況の報告)
第百三十五条 後期高齢者医療広域連合又は国保連合会は、厚生労働省令で定めるところにより、後期高齢者医療に係る事業の状況(後期高齢者医療広域連合にあつては、次項の規定により後期高齢者医療広域連合の長が市町村から報告を受ける事業の状況を含む。)を都道府県知事に報告しなければならない。
– 2 市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、後期高齢者医療に係る事業の状況を後期高齢者医療広域連合の長に報告しなければならない。
– (戸籍に関する無料証明)
第百三十六条 市町村長(特別区及び地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあつては、区長とする。)は、後期高齢者医療広域連合又は後期高齢者医療給付を受ける者に対し、当該市町村の条例で定めるところにより、被保険者又は被保険者であつた者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。
– (被保険者等に関する調査)
第百三十七条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の資格、後期高齢者医療給付及び保険料に関して必要があると認めるときは、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者又はこれらであつた者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。
– 2 市町村は、保険料の徴収に関して必要があると認めるときは、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者又はこれらであつた者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。
– 3 第六十一条第三項の規定は前二項の規定による質問について、同条第四項の規定は前二項の規定による権限について、準用する。
– (資料の提供等)
第百三十八条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の資格、後期高齢者医療給付及び保険料に関して必要があると認めるときは、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の資産若しくは収入の状況又は被保険者に対する第百七条第二項に規定する老齢等年金給付の支給状況につき、市町村その他の官公署若しくは年金保険者に対し必要な文書の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは被保険者の雇用主その他の関係人に報告を求めることができる。
– 2 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の資格に関し必要があると認めるときは、他の後期高齢者医療広域連合及び保険者に対し、他の後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者及び加入者の氏名及び住所、健康保険法第三条第三項に規定する適用事業所の名称及び所在地その他の必要な資料の提供を求めることができる。
– 3 市町村は、保険料の徴収に関して必要があると認めるときは、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の資産若しくは収入の状況又は被保険者に対する第百七条第二項に規定する老齢等年金給付の支給状況につき、官公署若しくは年金保険者に対し必要な文書の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは被保険者の雇用主その他の関係人に報告を求めることができる。
•高齢者医療制度
高齢者の医療確保に関する法律
◦ 目的 医療費の適正化
健康診査等の実施
前期高齢者(65際から74歳)の保険者間の費用負担の調整
◦ 後期高齢者の医療給付
◦ 雑則
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•(目的)
第一条
この法律は、国民の高齢期における適切な医療の確保を図るため、医療費の適正化を推進するための計画の作成及び保険者による健康診査等の実施に関する措置を講ずるとともに、高齢者の医療について、国民の共同連帯の理念等に基づき、前期高齢者に係る保険者間の費用負担の調整、後期高齢者に対する適切な医療の給付等を行うために必要な制度を設け、もつて国民保健の向上及び高齢者の福祉の増進を図ることを目的とする。 (基本的理念)
第二条
国民は、自助と連帯の精神に基づき、自ら加齢に伴つて生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、高齢者の医療に要する費用を公平に負担するものとする。
2 国民は、年齢、心身の状況等に応じ、職域若しくは地域又は家庭において、高齢期における健康の保持を図るための適切な保健サービスを受ける機会を与えられるものとする。
•変遷
・H18,6,21老人保健法(S57制定(施行S58 年))を全面改訂し制定
・平成20年4月「高齢者の医療確保に関する法律」施行
目的
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医療費の適正化
•厚生労働大臣は「医療費適正化基本方針」を定め
「全国医療費適正化計画」(都道府県は都道府県医療費適正化計画)を5年毎に定める
•厚生労働大臣、都道府県はそれぞれ翌々年度に計画の進捗状況の評価を行い公表する
•都道府県は計画終了年度の翌年度に計画に実績について評価し、厚生労働大臣に報告する
•厚生労働大臣は計画終了年度の翌年度に計画に実績、および都道府県の報告について評価し、公表する
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健康診査等の実施
•cf.健康診断まとめ
・厚生労働大臣は、特定健康診査(生活習慣病に関する健康診査)、特定保健指導を適切有効に実施するための基本指針「特定健康診査等基本指針」を定める
・保険者は「特定健康診査等実施計画」5年毎に定める
・保険者は、加入者が労働安全衛生法に基づく特定健康診査に相当する健康診断を受ける場合、当診査の全部または一部を実施したものとする
・生活習慣病 内臓脂肪の蓄積に起因する高血圧症、脂質異常症、糖尿病その他
•特定健康診査等(H20より)
◦高齢者の医療の確保に関する法律20条に規定する特定健康診査
・糖尿病その他生活習慣病(内臓脂肪の蓄積に起因するもの)に関する健康診査
◦特定保健指導(法24条)
・特定健康診査の結果により健康の保持に努める必要がある者に対する保健指導
◦医療費適正化計画H24
・特定健康診査実施率70%以上、特定保健指導実施率45%以上、メタボ該当者および予備群10%減少
・国民医療費の3割、死亡原因の6割が生活習慣病に起因
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前期高齢者(65際から74歳)の保険者間の費用負担の調整
• 社会保険診療報酬支払基金は各保険者(社保、国保)から前期高齢者納付金、前期高齢者関係事務費拠出金を徴収し、各保険者に前期高齢者の占める割合に応じて前期高齢者交付金を交付する。
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後期高齢者の医療給付
•国民健康保険法
•保険者
・保険者は医療保険保険者
・市町村は都道府県単位の後期高齢者医療広域連合を設け事務を行う。
・広域連合は保険料の徴収の事務は行わない
•加入者
・被用者保険の加入者(健康保険、共済組合の被保険者、組合員とその被扶養者)
・国民健康保険の被保険者
•被保険者
・区域内の75歳以上、65歳以上の障害者(広域連合の認定)
・船員保険以外の医療保険は後期高齢者医療の被保険者(75歳になったら)を除外しているが、船員保険は船舶に使用されなくなるまで二重に加入
・船員は75歳になると後期高齢者医療の被保険者になるが、船員保険は労災の上乗せ給付があるので資格喪失しない
・例外:生活保護世帯の者
・資格取得 年齢、住所、障害認定(年齢到達時も含め資格取得時の届出は14日以内に広域連合に提出)
・被保険者証 国民健康保険法と同じ
•一部負担金
・原則1割 高所得者3割
・所得が145万円以上で世帯の収入が520万円以上の場合高所得者
・高額介護合算療養費 介護合算算定基準額56万円(一般)
cf.介護保険法 ・健康保険法-高額療養費
•保険料
・2年で財政均衡
・特別徴収と普通徴収がある
・特別徴収は年額18万円以上の年金から(介護と合わせて年金の1/2以上の時は普通徴収)
・公費負担5割 国4/12(内1/12は財政の調整のための調整交付金) 都道府県1/12 市町村1/12
・保険料5割 後期高齢者10% 後期高齢者交付金40%
・介護保険 国2/8 都道府県1/8 市町村1/8
・支払基金は後期高齢者支援金、後期高齢者関係事務費拠出金を各保険者より徴収し、後期高齢者交付金を広域連合に交付する。
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雑則
•審査請求
・後期高齢者医療審査会を各都道府県に置く
•時効
・2年
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