大人になってから振り返ると、随分のんびりした学生時代とは異なり、世知辛い荒波に揉まれるために、まずは就職をする事になると思います。
就職して、会社に勤めると、色々な事に巻き込まれると思いますが、そんな時に自分を守ってくれているのが色々な法律の中でも特に「労働基準法」という法律です。
また「労働基準法」、親戚の法律「労働安全衛生法」「労働者災害補償保険法」「雇用保険法」「労働者派遣法」「男女雇用機会均等法」「育児・介護休業法」…その他結構なボリュームの法律を覚えたら「社会保険労務士」という資格を取得することができます。
さすがにこのあたりの法律は資格取得を念頭に丁寧な学習をするには半年や一年では厳しいボリュームがありますが、
(資格試験の予備校や通信教育の広告で「3ヶ月で社労士合格!」「6ヶ月でマスター社会保険労務士」なんてよく見かけますが、誇大広告です。)
概要だけ通読するなら数日もあれば終わりますので、社会人の教養として学ぶに足る興味深いジャンルだと思います。
厳密には、これらの法律は労務の国家資格である「社会保険労務士」の試験範囲の前半部分に相当する「労務保険編」と称される分野で、もう一つの分野「社会保険編」の法律も理解出来たら資格取得となります。
資格取得に向け勉強する場合であっても、教養として学習する場合であっても、この前半の「労働保険編」の分野の学習は、後半の細かい数字がたくさん出てくる「社会保険編」に比べて、比較的内容がイメージしやすく理解しやすいため、サラッと流す分には気楽に楽しめるのかなと思います。
労働基準法
「労働基準法」は略して「労基法」と言います。いろいろな本やブログを読んでいると、お堅い系の文献になればなるほど(文字量の多い文献になればなるほど)略称が多用されてますので、自然と覚えていきますが、略称も念のため。
「労働基準法」の成立根拠は憲法27条に「賃金・就業時間・休息その他の勤労条件に関する基準は法律でこれを定める。」と規定されてます。
この規定を受けて労働条件(勤労条件)についての基本事項を定めたのが労基法です。
労働条件(勤労条件)といっても内容は様々ですが、その代表的なもの ①労働時間 ②賃金 ③休日 の①~③の最低レベル(基準)が「労基法」に明記されてます。
また「労働基準法」の特徴としては「取締法規」かつ「刑罰法規」という位置付けで実効性の担保がされてるってのが特徴です。
すこし話は逸れますが、労務関係の話になると話題になる「会社は簡単に首を切れるのか、簡単ではないのか」というテーマですが、「労働基準法」に何でも書いてあるようなイメージなので「『労働基準法』で守られてる」なんて発言が出るのですが、解雇に関する細かい規定は(そう簡単ではないという事は)「労働契約法」に書いてあるのでこの法律にはあまり出てきません。
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