第二節 無料職業紹介事業
(無料職業紹介事業)
第三十三条 無料の職業紹介事業(職業安定機関の行うものを除く。以下同じ。)を行おうとする者は、次条から第三十三条の四までの規定により行う場合を除き、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
– 2 厚生労働大臣は、前項の許可をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。ただし、労働組合等に対し許可をしようとするときは、この限りでない。
– 3 第一項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して五年とする。
– 4 第三十条第二項から第四項まで、第三十一条、第三十二条、第三十二条の四、第三十二条の五、第三十二条の六第二項、第三項及び第五項、第三十二条の七から第三十二条の十まで並びに第三十二条の十二から第三十二条の十六までの規定は、第一項の許可を受けて行う無料の職業紹介事業及び同項の許可を受けた者について準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項の許可」とあり、第三十一条中「前条第一項の許可」とあり、並びに第三十二条、第三十二条の四第一項、第三十二条の五、第三十二条の六第五項、第三十二条の八第二項及び第三十二条の九第一項中「第三十条第一項の許可」とあるのは「第三十三条第一項の許可」と、第三十二条の六第二項中「前項」とあるのは「第三十三条第三項」と、第三十二条の十三中「手数料に関する事項、苦情」とあるのは「苦情」と、第三十二条の十六第二項中「、職業紹介に関する手数料の額その他」とあるのは「その他」と読み替えるものとする。
– 5 第三十条第二項から第四項まで、第三十一条第二項及び第三十二条(第三号を除く。)の規定は、前項において準用する第三十二条の六第二項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。
(学校等の行う無料職業紹介事業)
第三十三条の二 次の各号に掲げる施設の長は、厚生労働大臣に届け出て、当該各号に定める者(これらの者に準ずる者として厚生労働省令で定めるものを含む。)について、無料の職業紹介事業を行うことができる。
– 一 学校(小学校及び幼稚園を除く。) 当該学校の学生生徒等
– 二 専修学校 当該専修学校の生徒又は当該専修学校を卒業した者
– 三 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第十五条の六第一項各号に掲げる施設 当該施設の行う職業訓練を受ける者又は当該職業訓練を修了した者
– 四 職業能力開発総合大学校 当該職業能力開発総合大学校の行う職業訓練若しくは職業能力開発促進法第二十七条第一項に規定する指導員訓練を受ける者又は当該職業訓練若しくは当該指導員訓練を修了した者
– 2 前項の規定により無料の職業紹介事業を行う同項各号に掲げる施設の長は、当該施設の職員のうちから、職業紹介事業に関する業務を担当する者を定めて、自己に代わつてその業務を行わせることができる。
– 3 厚生労働大臣は、第一項各号に掲げる施設の長が同項の規定により行う無料の職業紹介事業の業務の執行に関する基準を定めることができる。
– 4 厚生労働大臣は、第一項第一号及び第二号に掲げる施設の長に係る前項の基準を定めようとするときは、あらかじめ文部科学大臣と協議しなければならない。
– 5 第一項の規定により無料の職業紹介事業を行おうとする同項各号に掲げる施設の長は、その取り扱う職業紹介の範囲を定めて、同項の届出をすることができる。
– 6 前項の規定により、第一項各号に掲げる施設の長が職業紹介の範囲を定めて届出をした場合においては、第五条の五及び第五条の六第一項の規定は、その範囲内に限り適用するものとする。
– 7 第三十二条の八第一項、第三十二条の九第二項、第三十二条の十、第三十二条の十三、第三十二条の十五及び第三十二条の十六の規定は、第一項の規定により同項各号に掲げる施設の長が行う無料の職業紹介事業について準用する。この場合において、第三十二条の九第二項中「前項第二号又は第三号」とあるのは「前項第二号」と、第三十二条の十三中「手数料に関する事項、苦情」とあるのは「苦情」と、第三十二条の十六第一項中「有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業報告書」とあるのは「事業報告書」と、同条第二項中「有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業」とあるのは「当該事業」と、「、職業紹介に関する手数料の額その他」とあるのは「その他」と読み替えるものとする。
– 8 厚生労働大臣は、第一項の規定により無料の職業紹介事業を行う同項第一号又は第二号に掲げる施設の長に対し、前項において準用する第三十二条の九第二項の規定により事業の停止を命じようとする場合には、あらかじめ教育行政庁に通知しなければならない。
(特別の法人の行う無料職業紹介事業)
第三十三条の三 特別の法律により設立された法人であつて厚生労働省令で定めるものは、厚生労働大臣に届け出て、当該法人の直接若しくは間接の構成員(以下この項において「構成員」という。)を求人者とし、又は当該法人の構成員若しくは構成員に雇用されている者を求職者とする無料の職業紹介事業を行うことができる。
– 2 第三十条第二項から第四項まで、第三十二条、第三十二条の四第二項、第三十二条の七第一項及び第二項、第三十二条の八第一項、第三十二条の九、第三十二条の十並びに第三十二条の十二から第三十二条の十六までの規定は、前項の届出をして行う無料の職業紹介事業及び同項の届出をした法人について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第三十条第二項
前項の許可を受けようとする者
第三十三条の三第一項の届出をしようとする法人
申請書
届出書
第三十条第三項
申請書
届出書
第三十二条
厚生労働大臣は、前条第一項の規定にかかわらず、次の
次の
者に対しては、第三十条第一項の許可をして
法人は、新たに無料の職業紹介事業の事業所を設けて当該無料の職業紹介事業を行つて
第三十二条の四第二項
許可証の交付を受けた者
第三十三条の三第一項の届出をした法人
当該許可証
当該届出をした旨その他厚生労働省令で定める事項を記載した書類
第三十二条の九第一項
、第三十条第一項の許可を取り消す
当該無料の職業紹介事業の廃止を、当該無料の職業紹介事業(二以上の事業所を設けて無料の職業紹介事業を行う場合にあつては、各事業所ごとの無料の職業紹介事業。以下この項において同じ。)の開始の当時第三十二条第三号に該当するときは当該無料の職業紹介事業の廃止を、命ずる
第三十二条の九第二項
前項第二号又は第三号
前項第二号
第三十二条の十三
手数料に関する事項、苦情
苦情
第三十二条の十六第二項
、職業紹介に関する手数料の額その他
その他
(地方公共団体の行う無料職業紹介事業)
第三十三条の四 地方公共団体は、当該地方公共団体の区域内における福祉サービスの利用者の支援に関する施策、企業の立地の促進を図るための施策その他当該区域内の住民の福祉の増進、産業経済の発展等に資する施策に関する業務に附帯する業務として無料の職業紹介事業を行う必要があると認めるときは、厚生労働大臣に届け出て、当該無料の職業紹介事業を行うことができる。
2 第三十条第二項から第四項まで、第三十二条の七第一項及び第二項、第三十二条の八第一項、第三十二条の九第二項、第三十二条の十並びに第三十二条の十二から第三十二条の十六までの規定は、前項の届出をして行う無料の職業紹介事業及び同項の届出をした地方公共団体について準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項の許可を受けようとする者」とあるのは「第三十三条の四第一項の届出をしようとする地方公共団体」と、同項及び同条第三項中「申請書」とあるのは「届出書」と、第三十二条の九第二項中「前項第二号又は第三号」とあるのは「前項第二号」と、第三十二条の十三中「手数料に関する事項、苦情」とあるのは「苦情」と、第三十二条の十六第二項中「、職業紹介に関する手数料の額その他」とあるのは「その他」と読み替えるものとする。
(公共職業安定所による援助)
第三十三条の五 公共職業安定所は、第三十三条第一項の許可を受けて、又は第三十三条の二第一項、第三十三条の三第一項若しくは前条第一項の規定による届出をして無料の職業紹介事業を行う者に対して、雇用情報、職業に関する調査研究の成果等の提供その他当該無料の職業紹介事業の運営についての援助を与えることができる。
第三節 補則
(職業紹介事業者の責務)
第三十三条の六 職業紹介事業者は、当該事業の運営に当たつては、職業安定機関との連携の下に、その改善向上を図るために必要な措置を講ずるように努めなければならない。
(厚生労働大臣の指導等)
第三十三条の七 厚生労働大臣は、労働力の需要供給を調整するため特に必要があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、職業紹介事業者に対し、職業紹介の範囲、時期、手段、件数その他職業紹介を行う方法に関し必要な指導、助言及び勧告をすることができる。
(準用)
第三十四条 第二十条の規定は、職業紹介事業者が職業紹介事業を行う場合について準用する。この場合において、同条第一項中「公共職業安定所」とあるのは「職業紹介事業者」と、同条第二項中「公共職業安定所は」とあるのは「公共職業安定所は、その旨を職業紹介事業者に通報するものとし、当該通報を受けた職業紹介事業者は、」と読み替えるものとする。
(施行規定)
第三十五条 この章に定めるもののほか、職業紹介事業に関する許可の申請手続その他職業紹介事業に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第三章の二 労働者の募集
(委託募集)
第三十六条 労働者を雇用しようとする者が、その被用者以外の者をして報酬を与えて労働者の募集に従事させようとするときは、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
– 2 前項の報酬の額については、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
– 3 労働者を雇用しようとする者が、その被用者以外の者をして報酬を与えることなく労働者の募集に従事させようとするときは、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
(募集の制限)
第三十七条 厚生労働大臣又は公共職業安定所長は、厚生労働省令で定めるところにより、労働力の需要供給を調整するため特に必要があるときは、労働者の募集(前条第一項の規定によるものを除く。)に関し、募集時期、募集人員、募集地域その他募集方法について、理由を付して制限することができる。
– 2 厚生労働大臣は、前条第一項の規定によつて労働者の募集を許可する場合においては、労働者の募集を行おうとする者に対し、募集時期、募集人員、募集地域その他募集方法に関し必要な指示をすることができる。
(報酬受領の禁止)
第三十九条 労働者の募集を行う者及び第三十六条第一項又は第三項の規定により労働者の募集に従事する者(以下「募集受託者」という。)は、募集に応じた労働者から、その募集に関し、いかなる名義でも、報酬を受けてはならない。
(報酬の供与の禁止)
第四十条 労働者の募集を行う者は、その被用者で当該労働者の募集に従事するもの又は募集受託者に対し、賃金、給料その他これらに準ずるものを支払う場合又は第三十六条第二項の認可に係る報酬を与える場合を除き、報酬を与えてはならない。
(許可の取消し等)
第四十一条 厚生労働大臣は、第三十六条第一項の許可を受けて労働者の募集を行う者又は同項の規定により労働者の募集に従事する者がこの法律若しくは労働者派遣法(第三章第四節の規定を除く。次項において同じ。)の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したときは、同項の許可を取り消し、又は期間を定めて当該労働者の募集の業務の停止を命ずることができる。
– 2 厚生労働大臣は、第三十六条第三項の届出をして労働者の募集を行う者又は同項の規定により労働者の募集に従事する者がこの法律若しくは労働者派遣法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したときは、当該労働者の募集の業務の廃止を命じ、又は期間を定めて当該労働者の募集の業務の停止を命ずることができる。
(募集内容の的確な表示)
第四十二条 新聞、雑誌その他の刊行物に掲載する広告、文書の掲出又は頒布その他厚生労働省令で定める方法により労働者の募集を行う者は、労働者の適切な職業選択に資するため、第五条の三第一項の規定により当該募集に係る従事すべき業務の内容等を明示するに当たつては、当該募集に応じようとする労働者に誤解を生じさせることのないように平易な表現を用いる等その的確な表示に努めなければならない。
(準用)
第四十二条の二 第二十条の規定は、労働者の募集について準用する。この場合において、同条第一項中「公共職業安定所」とあるのは「労働者の募集を行う者(厚生労働省令で定める者を除く。次項において同じ。)及び募集受託者(第三十九条に規定する募集受託者をいう。同項において同じ。)」と、「事業所に、求職者を紹介してはならない」とあるのは「事業所における就業を内容とする労働者の募集をしてはならない」と、同条第二項中「求職者を無制限に紹介する」とあるのは「労働者を無制限に募集する」と、「公共職業安定所は当該事業所に対し、求職者を紹介してはならない」とあるのは「公共職業安定所は、その旨を労働者の募集を行う者及び募集受託者に通報するものとし、当該通報を受けた労働者の募集を行う者又は募集受託者は、当該事業所における就業を内容とする労働者の募集をしてはならない」と、同項ただし書中「紹介する」とあるのは「募集する」と読み替えるものとする。
(施行規定)
第四十三条 労働者の募集に関する許可の申請手続その他労働者の募集に関し必要な事項は、厚生労働省令でこれを定める。
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