健保法 第五十二条 (保険給付の種類)

第四章 保険給付

第一節 通則

第五十二条 (保険給付の種類)
 被保険者に係るこの法律による保険給付は、次のとおりとする。
– 一  療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費及び移送費の支給
– 二  傷病手当金の支給
– 三  埋葬料の支給
– 四  出産育児一時金の支給
– 五  出産手当金の支給
– 六  家族療養費、家族訪問看護療養費及び家族移送費の支給
– 七  家族埋葬料の支給
– 八  家族出産育児一時金の支給
– 九  高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

【試験問題】
次の説明は、保険給付の受給権等に関する記述である。
出産手当金及び出産育児一時金は、課税対象となる収入には含まれない。 【解答】○

解答○

被保険者に係るこの法律による保険給付は、次のとおりとする。
8号 家族出産育児一時金の支給 (健康保険法 52条1項8号)

「租税その他の公課の禁止」については、法62条に「租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。」とされているが、保険給付として受ける金品は、生活保障または生活の安定を図るために支給されるものであり、法62条に該当する金品である。

健康保険法で定められた手当等では、この他に【傷病手当金】、【家族出産育児一時金】も課税対象となりません。

(健康保険組合の付加給付)
第五十三条  保険者が健康保険組合である場合においては、前条各号に掲げる給付に併せて、規約で定めるところにより、保険給付としてその他の給付を行うことができる。

【試験問題】健康保険法に関する次の記述について、適切か否か答えよ。健康保険組合は、規約に定めるところにより、傷病手当金について付加給付を行うことが認められているが、当該付加給付は健康保険法に定める支給期間内においてその額を付加して給付されるものであり、法定の支給期間終了後にその期間を延長して支給することは認められない。 【解答】×

健康保険組合独自の制度として、傷病手当金に係る付加給付(傷病手当金付加金)を、傷病手当金の支給開始後3年間を基準に支給することが認められている。
法53条、H19.2.1保発0201001号
【健康保険組合事業運営指針】
傷病手当金付加金の支給期間
傷病手当金の支給開始後”3”年間
H19.2.1保発0201001

(日雇特例被保険者に係る保険給付との調整)第五十四条  被保険者に係る家族療養費(第百十条第七項において準用する第八十七条第一項の規定により支給される療養費を含む。)、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料又は家族出産育児一時金の支給は、同一の疾病、負傷、死亡又は出産について、次章の規定により療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、埋葬料若しくは出産育児一時金の支給を受けたときは、その限度において、行わない。

(他の法令による保険給付との調整)
第五十五条  被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費若しくは家族埋葬料の支給は、同一の疾病、負傷又は死亡について、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)、国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号。他の法律において準用し、又は例による場合を含む。)又は地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)若しくは同法に基づく条例の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。
– 2  被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給は、同一の疾病又は負傷について、介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。
– 3  被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、同一の疾病又は負傷について、他の法令の規定により国又は地方公共団体の負担で療養又は療養費の支給を受けたときは、その限度において、行わない。

(保険給付の方法)
第五十六条  入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料及び家族出産育児一時金の支給は、その都度、行わなければならない。第百条第二項(第百五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による埋葬に要した費用に相当する金額の支給についても、同様とする。
– 2  傷病手当金及び出産手当金の支給は、前項の規定にかかわらず、毎月一定の期日に行うことができる。

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