健保法 第五十七条(損害賠償請求権)

(損害賠償請求権)
第五十七条  保険者は、給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付を行ったときは、その給付の価額(当該保険給付が療養の給付であるときは、当該療養の給付に要する費用の額から当該療養の給付に関し被保険者が負担しなければならない一部負担金に相当する額を控除した額。次条第一項において同じ。)の限度において、保険給付を受ける権利を有する者(当該給付事由が被保険者の被扶養者について生じた場合には、当該被扶養者を含む。次項において同じ。)が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
– 2  前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。

9 57条
次の説明は、保険給付に関する記述である。
自動車事故にあった被保険者に対して傷病手当金の支給をする前に、加害者が当該被保険者に対して負傷による休業に対する賠償をした場合、保険者はその損害賠償の価額の限度内で、傷病手当金の支給を行う責めを免れる。 2009年度(平成21年度)

解答 ○

前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。 (健康保険法 57条2項)

第57条 保険者は、給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付を行ったときは、その給付の価額(当該保険給付が療養の給付であるときは、当該療養の給付に要する費用の額から当該療養の給付に関し被保険者が負担しなければならない一部負担金に相当する額を控除した額。)の限度において、保険給付を受ける権利を有する者(当該給付事由が被保険者の被扶養者について生じた場合には、当該被扶養者を含む。)が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
2 前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。

関連問題
次の説明は、保険給付に関する記述である。
被保険者の負傷が自動車事故等の第三者の行為によって生じた場合において、被保険者が第三者から当該負傷について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。

57

【試験問題】次の説明は、療養の給付等に関する記述である。被保険者は、療養の給付に係る事由又は入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給に係る事由が、第三者の行為によって生じたものであるときは、(1)届出に係る事実、(2)第三者の氏名及び住所又は居所(氏名又は住所若しくは居所が明らかでないときは、その旨)、(3)被害の状況、以上を記載した届書を遅滞なく保険者に提出しなければならない。 【解答】○

(第三者の行為による被害の届出)
第六十五条 療養の給付に係る事由又は入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給に係る事由が第三者の行為によって生じたものであるときは、被保険者は、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した届書を保険者に提出しなければならない。
法57条 則65条

57

【試験問題】次の説明は、保険給付に関する記述である。
被保険者の負傷が自動車事故等の第三者の行為によって生じた場合において、被保険者が第三者から当該負傷について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。 【解答】○

前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。 (健康保険法 57条2項)
2重取りは許さないということで、保険給付が行われないということでない。
設問の根拠条文は下記のとおり法57条2項ですが、このケースにおいて【損害賠償を受けたとき】とは、具体的に損害賠償の支払いを第三者から受けたときであり、単なる示談の成立のみでは、この規定に該当しないとされています。
法57条2項 前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。
給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れるとされている。
なお、「損害賠償を受けたとき」とは、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から現実に損害賠償の支払いを受けたときをいい、示談の成立のみでは、この規定に該当しない。
法57条2項

(不正利得の徴収等)
第五十八条  偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた者があるときは、保険者は、その者からその給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。
– 2  前項の場合において、事業主が虚偽の報告若しくは証明をし、又は第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関において診療に従事する第六十四条に規定する保険医若しくは第八十八条第一項に規定する主治の医師が、保険者に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため、その保険給付が行われたものであるときは、保険者は、当該事業主、保険医又は主治の医師に対し、保険給付を受けた者に連帯して前項の徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
– 3  保険者は、第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関若しくは保険薬局又は第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者が偽りその他不正の行為によって療養の給付に関する費用の支払又は第八十五条第五項(第八十五条の二第五項及び第八十六条第四項において準用する場合を含む。)、第八十八条第六項(第百十一条第三項において準用する場合を含む。)若しくは第百十条第四項の規定による支払を受けたときは、当該保険医療機関若しくは保険薬局又は指定訪問看護事業者に対し、その支払った額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を支払わせることができる。

58

【試験問題】次の説明は、健康保険法に関する記述である。
保険者は、偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた者があるときは、その者からその給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。 【解答】○

法12条の3第1項
偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、政府は、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
よって、問題文は正解となる。
偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた者があるときは、保険者はその者からその給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。
[自説の根拠]法58条1項
なお、法120条には不正利得に係る支給の停止規定がありますので、こちらとの混同を避けなければなりません。法120条は6月以内の支給停止事項を定めたもので、対象保険が出産手当金・傷病手当金のみとなります。従って、【法120条】は出産手当金・傷病手当金【以外】の保険給付は【対象とならず】、設問の【法58条】は【すべての保険給付が対象】になるということになります。
法58条、法120条

58

【試験問題】次の説明は、健康保険の保険者に関する記述である。保険者は、保険医療機関等が偽りその他不正の行為によって療養の給付に関する費用の支払を受けたときは、当該保険医療機関等に対し、その支払った額につき返還させるほか、その返還させる額に100分の40を乗じて得た額を支払わせることができる。 【解答】?

保険者は、保険医療機関等又は指定訪問看護事業者が、偽りその他不正の行為によって療養の給付等に関する費用の支払を受けたときは、当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者に対し、その支払った額につき返還させるほか、その返還させる額に100分の40を乗じて得た額を支払わせることができることになっている。
(不正利得の徴収等)
第五十八条
3 保険者は、保険医療機関若しくは保険薬局又は指定訪問看護事業者が偽りその他不正の行為によって療養の給付に関する費用の支払又は第八十五条第五項(略)、第八十八条第六項(略)若しくは第百十条第四項の規定による支払を受けた時は、当該保険医療機関若しくは保険薬局又は指定訪問看護事業者に対し、その支払った額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を支払わせることができる。
法58条3項

(文書の提出等)
第五十九条  保険者は、保険給付に関して必要があると認めるときは、保険給付を受ける者(当該保険給付が被扶養者に係るものである場合には、当該被扶養者を含む。第百二十一条において同じ。)に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問若しくは診断をさせることができる。

(診療録の提示等)
第六十条  厚生労働大臣は、保険給付を行うにつき必要があると認めるときは、医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行った者又はこれを使用する者に対し、その行った診療、薬剤の支給又は手当に関し、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。
– 2  厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた被保険者又は被保険者であった者に対し、当該保険給付に係る診療、調剤又は第八十八条第一項に規定する指定訪問看護の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させることができる。
– 3  第七条の三十八第二項の規定は前二項の規定による質問について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について準用する。

(受給権の保護)
第六十一条  保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

61

【試験問題】次の説明は、保険給付等に関する記述である。保険給付を受ける権利は、健康保険法上、必要と認める場合には、譲渡や担保に供したり又は差し押さえることができる。 【解答】×

差し押さえることできない。法61条 本問のような例外規定は設けられていない。【参考】この保険給付を受ける権利は、金銭給付の請求権のことであり「療養の給付」を受ける権利は含まれない。法61条(受給権の保護)保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。上記条文より、設問にあるような「必要と認める場合」という文言は見当たらず、設問は誤っている。
あわせて。(租税その他の公課の禁止)租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。上記条文より、租税その他公課も課すことができない。健康保険法第61条、第62条【譲渡・担保・差押・公租公課まとめ】原則不可だが例外として‥★譲渡可 労災⇒特別支給金 雇用⇒助成金 ★担保可 雇用⇒助成金 労災、国年、厚年、船保⇒「年金」を福祉医療機構に
★差押可 労災⇒特別支給金 雇用⇒助成金 国年⇒老齢基礎年金、付加年金、脱退一時金、特別一時金 厚年⇒老齢厚生年金、脱退手当金、脱退一時金 確定給付⇒老齢給付、脱退一時金、遺族給付金 確定拠出⇒老齢給付、死亡一時金 ★公租公課可 差押可から労災「特別支給金」を除いた全て

(租税その他の公課の禁止)
第六十二条  租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。

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関連条文

  1. 労働基準法

  2. 確年法 第九十一条の二(中途脱退者に係る措置)

  3. 厚年法 第七十三条  保険給付の制限

  4. 安衛法 第二十八条 (技術上の指針等の公表等)

  5. 雇保法 第六十六条 (国庫の負担)

  6. 雇保法 第十条 失業等給付

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