厚年法 第百四十五条 (解散)

第九款 解散及び清算

(解散)
第百四十五条  基金は、次に掲げる理由により解散する。
一  代議員の定数の四分の三以上の多数による代議員会の議決
二  基金の事業の継続の不能
三  第百七十九条第五項の規定による解散の命令
2  基金は、前項第一号又は第二号に掲げる理由により解散しようとするときは、厚生労働大臣認可を受けなければならない。

(基金の解散による年金たる給付等の支給に関する義務等の消滅)
第百四十六条  基金は、解散したときは、当該基金の加入員であつた者に係る年金たる給付及び一時金たる給付の支給に関する義務を免れる。ただし、解散した日までに支給すべきであつた年金たる給付若しくは一時金たる給付でまだ支給していないものの支給又は第百四十四条の三第四項若しくは第六項、第百四十四条の六第二項若しくは確定給付企業年金法第百十五条の三第二項の規定により解散した日までに移換すべきであつた年金給付等積立金若しくは脱退一時金相当額でまだ移換していないものの移換に関する義務については、この限りでない。

(清算中の基金の能力)
第百四十六条の二  解散した基金は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。

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次の説明は、厚生年金基金に関する記述である。
厚生年金基金は、解散したときは、当該基金の加入員であった者に係る年金給付及び一時金たる給付の支給に関する義務を免れる。ただし、解散した日までに支給すべきであった年金給付又は一時金たる給付で、まだ支給していないものの支給に関する義務は免れない。 1999年度(平成11年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

基金は、前項の規定により老齢年金給付の支給に関する義務の一部を免れるときは、その旨を第一号改定者又は特定被保険者に通知しなければならない。 (厚生年金保険法 133条の3第2項)
基金は、解散したときは、当該基金の加入員であつた者に係る年金たる給付及び一時金たる給付の支給に関する義務を免れる。ただし、解散した日までに支給すべきであつた年金たる給付若しくは一時金たる給付でまだ支給していないものの支給又は解散した日までに移換すべきであつた年金給付等積立金若しくは脱退一時金相当額でまだ移換していないものの移換に関する義務については、この限りでない。
[自説の根拠]厚生年金保険法146条
次の説明は、厚生年金基金(以下「基金」という。)に関する記述である。
基金が解散したときの年金たる給付に関しては、当該基金は加入員であった者に係る年金たる給付の支給に関する義務を免れるが、解散した日までに支給すべきであった年金たる給付がある場合は、この支給の義務については免れないこととされている。

(清算人等)
第百四十七条  基金が第百四十五条第一項第一号又は第二号の規定により解散したときは、理事が、その清算人となる。ただし、代議員会において他人を選任したときは、この限りでない。
2  次に掲げる場合には、厚生労働大臣が清算人を選任する。
一  前項の規定により清算人となる者がないとき。
二  基金が第百四十五条第一項第三号の規定により解散したとき。
三  清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるとき。
3  前項の場合において、清算人の職務の執行に要する費用は、基金が負担する。
4  解散した基金の残余財産は、規約の定めるところにより、その解散した日において当該基金が年金たる給付の支給に関する義務を負つていた者に分配しなければならない。
5  前項の規定により残余財産を分配する場合においては、同項に規定する者に、その全額を支払うものとし、当該残余財産を事業主に引き渡してはならない。

(清算人の職務及び権限)
第百四十七条の二  清算人の職務は、次のとおりとする。
一  現務の結了
二  債権の取立て及び債務の弁済
三  残余財産の分配
2  清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。

(債権の申出の催告等)
第百四十七条の三  清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。
2  前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
3  清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
4  第一項の公告は、官報に掲載してする。

(期間経過後の債権の申出)
第百四十七条の四  前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、基金の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。

(準用規定等)
第百四十七条の五  第百二十一条の規定は、基金の清算人について準用する。
2  この款に定めるもののほか、解散した基金の清算に関し必要な事項は、政令で定める。

(清算に係る報告の徴収等)
第百四十八条  厚生労働大臣は、解散した基金について必要があると認めるときは、その清算事務の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして当該基金の事務所に立ち入つて関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。
2  第百条第二項において準用する第九十六条第二項の規定は、前項の規定による質問及び検査について、第百条第三項の規定は、前項の規定による権限について準用する。
3  厚生労働大臣は、第一項の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において、その清算事務が法令、規約、若しくは厚生労働大臣の処分に違反していると認めるとき、その清算事務が著しく適正を欠くと認めるとき、又は清算人がその清算事務を明らかに怠つていると認めるときは、期間を定めて、解散した基金又はその清算人に対し、その清算事務について違反の是正又は改善のため必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
4  解散した基金又はその清算人が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、当該基金に対し、期間を定めて、当該違反に係る清算人の全部若しくは一部の改任を命じ、又は当該違反に係る清算人を解任することができる。

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関連条文

  1. 雇対法 第一条 (目的)

  2. 厚年法 第百三十八条 (掛金)

  3. 労基法 第九十二条(法令及び労働協約との関係)

  4. 安衛法 第百二十条 罰則

  5. 徴収法 第十二条 (一般保険料に係る保険料率)

  6. 徴収法 第十九条 (確定保険料)

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