中退金法 第一条 (目的)

中小企業退職金共済法(中退金法)
(昭和三十四年五月九日法律第百六十号)
【 改正履歴等一覧 】
最終改正:平成二三年四月二七日法律第二六号
 第一章 総則(第一条・第二条)
–  第二章 退職金共済契約
–   第一節 退職金共済契約の締結等(第三条―第九条)
–   第二節 退職金等の支給(第十条―第二十一条)
–   第三節 掛金(第二十二条―第二十六条)
–   第四節 過去勤務期間の通算に関する特例(第二十七条―第二十九条)
–   第五節 他の退職金共済制度に係る退職金相当額の受入れ等(第三十条・第三十一条)
–   第六節 雑則(第三十二条―第三十四条)
–  第三章 共済契約者及び被共済者(第三十五条―第三十八条)
–  第四章 特定業種退職金共済契約
–   第一節 通則(第三十九条・第四十条)
–   第二節 特定業種退職金共済契約の締結等(第四十一条―第五十一条)
–   第三節 特定業種の指定等に伴う経過措置(第五十二条・第五十三条)
–  第五章 退職金共済契約と特定業種退職金共済契約との関係(第五十四条・第五十五条)
–  第六章 独立行政法人勤労者退職金共済機構
–   第一節 総則(第五十六条―第五十九条の二)
–   第二節 役員及び職員(第六十条―第六十六条)
–   第三節 運営委員会(第六十七条―第六十九条)
–   第四節 業務等(第七十条―第七十八条)
–   第五節 雑則(第七十八条の二―第八十二条)
–  第七章 国の補助(第八十三条)
–  第八章 雑則(第八十四条―第八十七条)
–  第九章 罰則(第八十八条―第九十二条)
–  附則

第一章 総則

(目的)
第一条  この法律は、中小企業の従業員について、中小企業者の相互扶助の精神に基づき、その拠出による退職金共済制度を確立し、もつてこれらの従業員の福祉の増進と中小企業の振興に寄与すること等を目的とする。

(定義)
第二条  この法律で「中小企業者」とは、次の各号のいずれかに該当する事業主(国、地方公共団体その他厚生労働省令で定めるこれらに準ずる者を除く。)をいう。
– 一  常時雇用する従業員の数が三百人以下の事業主及び資本金の額又は出資の総額が三億円以下の法人である事業主(次号から第四号までに掲げる業種に属する事業を主たる事業として営む事業主を除く。)
– 二  卸売業に属する事業を主たる事業として営む事業主であつて、常時雇用する従業員の数が百人以下のもの及び資本金の額又は出資の総額が一億円以下の法人であるもの
– 三  サービス業に属する事業を主たる事業として営む事業主であつて、常時雇用する従業員の数が百人以下のもの及び資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の法人であるもの
– 四  小売業に属する事業を主たる事業として営む事業主であつて、常時雇用する従業員の数が五十人以下のもの及び資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の法人であるもの
– 2  この法律で「退職」とは、従業員について、事業主との雇用関係が終了することをいう。
– 3  この法律で「退職金共済契約」とは、事業主が独立行政法人勤労者退職金共済機構(第五十六条及び第五十七条を除き、以下「機構」という。)に掛金を納付することを約し、機構がその事業主の雇用する従業員の退職について、この法律の定めるところにより、退職金を支給することを約する契約であつて、特定業種退職金共済契約以外のものをいう。
– 4  この法律で「特定業種」とは、建設業その他従業員の相当数が、通常、当該業種に属する多数の事業の間を移動してこれらの事業の事業主に雇用される業種であつて、厚生労働大臣が指定するものをいう。
– 5  この法律で「特定業種退職金共済契約」とは、特定業種に属する事業の事業主が機構に掛金を納付することを約し、機構が、期間を定めて雇用される者としてその事業主に雇用され、かつ、当該特定業種に属する事業に従事することを常態とする者の退職について、この法律の定めるところにより、退職金を支給することを約する契約をいう。
– 6  この法律で「共済契約者」とは、退職金共済契約又は特定業種退職金共済契約の当事者である事業主をいう。
– 7  この法律で「被共済者」とは、退職金共済契約又は特定業種退職金共済契約により機構がその者の退職について退職金を支給すべき者をいう。

第二章 退職金共済契約

第一節 退職金共済契約の締結等

(契約の締結)
第三条  中小企業者でなければ、退職金共済契約を締結することができない。
– 2  現に退職金共済契約の被共済者である者については、その者を被共済者とする新たな退職金共済契約を締結することができない。
– 3  中小企業者は、次の各号に掲げる者を除き、すべての従業員について退職金共済契約を締結するようにしなければならない。
– 一  期間を定めて雇用される者
– 二  季節的業務に雇用される者
– 三  試みの雇用期間中の者
– 四  現に退職金共済契約の被共済者である者
– 五  第八条第二項第三号の規定により解除された退職金共済契約の被共済者であつて、その解除の日から一年を経過しないもの
– 六  前各号に掲げる者のほか、厚生労働省令で定める者
– 4  機構は、次の各号に掲げる場合を除いては、退職金共済契約の締結を拒絶してはならない。
– 一  契約の申込者が第八条第二項第一号の規定により退職金共済契約を解除され、その解除の日から六月を経過しない者であるとき。
– 二  当該申込みに係る被共済者が第八条第二項第三号の規定により解除された退職金共済契約の被共済者であつて、その解除の日から一年を経過しないものであるとき。
– 三  前二号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める正当な理由があるとき。

第四条  退職金共済契約は、被共済者ごとに、掛金月額を定めて締結するものとする。
– 2  掛金月額は、被共済者一人につき、五千円(退職金共済契約の申込みの日において、一週間の所定労働時間が、当該共済契約者に雇用される通常の従業員の一週間の所定労働時間に比し短く、かつ、厚生労働大臣の定める時間数未満である者に該当する被共済者(第二十七条第四項において「短時間労働被共済者」という。)にあつては、二千円)以上三万円以下でなければならない。
– 3  掛金月額は、二千円を超え一万円未満であるときは千円に整数を乗じて得た額、一万円を超え三万円未満であるときは二千円に整数を乗じて得た額でなければならない。

(被共済者等の受益)
第五条  被共済者及びその遺族は、当然退職金共済契約の利益を受ける。

(契約の申込み)
第六条  中小企業者は、その雇用する従業員の意に反して当該従業員を被共済者とする退職金共済契約の申込みを行つてはならない。
– 2  中小企業者は、退職金共済契約の申込みをするときは、当該退職金共済契約の被共済者となる者の氏名及び掛金月額を明らかにしなければならない。

(契約の成立)
第七条  退職金共済契約は、機構がその申込みを承諾したときは、その申込みの日において成立したものとみなし、かつ、その日から効力を生ずる。
– 2  退職金共済契約が成立したときは、共済契約者は、遅滞なく、その旨を被共済者に通知しなければならない。
– 3  機構は、退職金共済契約の成立後遅滞なく、共済契約者に退職金共済手帳を交付しなければならない。
– 4  退職金共済手帳は、掛金の納付状況を明らかにすることができるものでなければならない。

(契約の解除)
第八条  機構又は共済契約者は、第二項又は第三項に規定する場合を除いては、退職金共済契約を解除することができない。
– 2  機構は、次の各号に掲げる場合には、退職金共済契約を解除するものとする。ただし、第二号に該当する場合であつて、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
– 一  共済契約者が厚生労働省令で定める一定の月分以上について掛金の納付を怠つたとき(厚生労働省令で定める正当な理由がある場合を除く。)。
– 二  共済契約者が中小企業者でない事業主となつたとき。
– 三  被共済者が偽りその他不正の行為によつて退職金又は解約手当金(以下「退職金等」という。)の支給を受け、又は受けようとしたとき。
– 3  共済契約者は、次の各号に掲げる場合には、退職金共済契約を解除することができる。
– 一  被共済者の同意を得たとき。
– 二  掛金の納付を継続することが著しく困難であると厚生労働大臣が認めたとき。
– 4  退職金共済契約の解除は、将来に向つてのみその効力を生ずる。
– 5  前条第二項の規定は、退職金共済契約の解除について準用する。

(掛金月額の変更)
第九条  機構は、共済契約者から掛金月額の増加の申込みがあつたときは、これを承諾しなければならない。
– 2  機構は、共済契約者からの掛金月額の減少の申込みについては、前条第三項各号に掲げる場合を除き、これを承諾してはならない。
– 3  前二項の申込みは、被共済者の氏名及び増加後又は減少後の掛金月額を明らかにしてしなければならない。
– 4  第七条第一項及び第二項の規定は、掛金月額の増加又は減少について準用する。

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関連条文

  1. 厚年法 第六十六条 遺族厚生年金

  2. 国年法 第六十九条 給付の制限

  3. 厚年法 第八十三条 (保険料の納付)

  4. 国年法 第九十条 被保険者等

  5. 中退金法 第三十二条(端数計算)

  6. 安衛法 第十五条 (統括安全衛生責任者)

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