第五章 不服申立て及び訴訟
第三十七条 (不服申立て)
事業主は、第十五条第三項又は第十九条第四項の規定による処分について不服があるときは、異議申立てをすることができる。
【試験問題】
次の説明は、労働保険徴収法の規定による処分についての不服申立てに関する記述である。
労働保険徴収法第19条第6項の規定による納付済概算保険料の額が確定保険料の額を超える場合の充当の決定の処分について不服があるときは、当該決定処分の処分庁たる都道府県労働局歳入徴収官に対して異議申立てをすることができる。 【解答】×
概算保険料または確定保険料の認定決定の処分以外の徴収法の規定による処分は処分のあった日の翌日から起算して60日以内かつ処分のあった日の翌日から起算して1年を経過する前までに厚生労働大臣に審査請求。
処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内、かつ、処分のあった日の翌日から起算して1年以内ではないでしょうか。
設問の場合、都道府県労働局歳入徴収官に対して異議申立てをすることはできない。
「納付済概算保険料の額が確定保険料の額を超える場合の充当の決定の処分」については、行政不服審査法に従い、厚生労働大臣に審査請求等することになる。
都道府県労働局歳入徴収官に対する異議申立てが出来るのは、概算保険料額又は確定保険料額の認定決定に不服があるときに限られる。
法37条
行政不服審査法改正。
審査請求可能期間等、変更されています。
【試験問題】
次の説明は、労働保険料の額に係る不服申立てに関する記述である。なお、労働保険料の額に関する政府の処分とは、事業主が申告書を提出しなかった場合等において政府が行う概算保険料額の認定決定及び確定保険料額の認定決定の処分をいう。
労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する所轄都道府県労働保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。【解答】×
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律 38条)
事業主は、概算保険料又は確定保険料の認定決定による処分について不服があるときは、異議申立てをすることができるが、異議申立ては、処分庁である所轄都道府県労働局歳入徴収官に対して行う。
これに不服があるときには、行政不服審査法に基づいて上級行政庁たる厚生労働大臣に審査請求をする。
これ以外の、労働保険料・徴収金、認可等に関する処分に不服があるときは、直接、厚生労働大臣に対して審査請求する。
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。
徴収法37条、38条
概算保険料/確定保険料の認定決定に係る処分についての不服申立て
⇒「二審制」
*「労働局歳入徴収官の決定」を経ただけでは提起できない!
*「審査請求に対する厚生労働大臣の採決」経たあとで提起できる!
第38条
追徴金の徴収の決定処分の取消しに関する訴訟は,当該決定処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後、またはその処分についての異議申し立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。
よって、「いかなる場合においても、当該決定処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後でなければ提起することができない。 」は誤り。
自説の根拠 法38条
労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する【厚生労働大臣】の【裁決等】を経た後でなければ、提起することができない。
法37条、38条
行政不服審査法改正。
厚生労働大臣への審査請求。
【試験問題】
次の説明は、徴収法に関する記述である。
追徴金の徴収の決定処分の取消しに関する訴訟は、いかなる場合においても、当該決定処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後でなければ提起することができない。【解答】?
第三十八条 (不服申立てと訴訟との関係)
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。
【試験問題】
次の説明は、労働保険料の額に係る不服申立てに関する記述である。なお、労働保険料の額に関する政府の処分とは、事業主が申告書を提出しなかった場合等において政府が行う概算保険料額の認定決定及び確定保険料額の認定決定の処分をいう。
労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。 【解答】×
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律 38条)
【異議申立てと審査請求の違い】
異議申立てに対する判断を「決定」といい,審査請求に対する判断を「裁決」といいます。
では、異議申立ての決定に不服がある場合にはどうすればいいのか。その場合は、上級庁に対して、審査請求を申し立てます。さらに、審査請求の裁決に不服がある場合や,異議申し立ての決定に対して審査請求ができない場合にはどうするか。その場合に、裁判所に行政処分の取消しを求める行政訴訟を起こします。これを審査請求前置主義といいます。審査請求をしなければ、裁判はおこせないのです。
その処分についての審査請求(異議申立て×)に対する厚生労働大臣の裁決等を経た後でなければ、取り消しの訴えを提起できない。
法38条
<異議申し立て> その処分を行った行政本人に行う
歳入徴収官に対して行う。
<審査請求> その処分をした行政の上級庁に対して行う
厚生労働大臣に対して行う。
徴収法では異議申し立ては保険料の認定決定に対して行われる。(概算保険料 確定保険料 両方の認定決定)
【試験問題】
次の説明は、徴収法に関する記述である。
追徴金の徴収の決定処分の取消しに関する訴訟は、いかなる場合においても、当該決定処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後でなければ提起することができない。【解答】?
【試験問題】
次の説明は、労働保険料の額に係る不服申立てに関する記述である。なお、労働保険料の額に関する政府の処分とは、事業主が申告書を提出しなかった場合等において政府が行う概算保険料額の認定決定及び確定保険料額の認定決定の処分をいう。
労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経れば、提起することができる。 【解答】×
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律 38条)
異議申し立て、審査請求とも、徴収法には労働保険審査会は登場しない。
概算保険料の認定決定又は確定保険料の認定決定の処分に不服があるときは、処分を行った都道府県労働局労働保険特別会計歳入徴収官(処分庁)に対して異議申立てをすることができる。
法37条、法38条、行審法5条・20条、行事訴法8条1項
徴収法に「労働保険審査会」の出番はない。
【試験問題】
次の説明は、徴収法に関する記述である。
追徴金の徴収の決定処分の取消しに関する訴訟は、いかなる場合においても、当該決定処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後でなければ提起することができない。【解答】?
【試験問題】
次の説明は、労働保険料の額に係る不服申立てに関する記述である。なお、労働保険料の額に関する政府の処分とは、事業主が申告書を提出しなかった場合等において政府が行う概算保険料額の認定決定及び確定保険料額の認定決定の処分をいう。
労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての異議申立てに対する処分庁の決定を経れば、提起することができる。 【解答】×
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律 38条)
●不服申し立てと訴訟との関係
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取り消しの訴えは、当該処分について審査請求に対する「厚生労働大臣」の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する「厚生労働大臣」の決定を経た後でなければ、提起することができない。
38条
行政不服審査法が、約50年ぶりに抜本的に見直され、これに伴い、労働・社会保険各法令における不服申し立て制度についても改正が行われた。従来は、外債保険料の認定決定及び確定保険料の認定決定に不服があるときは、異議申立てをすることができるとされていたが、改正により、当該規定が削除された。これらの処分に不服があるときは、行政不服審査法に基づく審査請求又は処分取り消しの訴えのいずれかを選択することができることとされた。
外債保険料 → 概算保険料
【試験問題】
次の説明は、徴収法に関する記述である。
追徴金の徴収の決定処分の取消しに関する訴訟は、いかなる場合においても、当該決定処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後でなければ提起することができない。 【解答】×?
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律 38条)
①審査請求があつた日から3箇月を経過しても裁決がないとき。
②処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき。
③その他裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。
これらに該当するときは、「厚生労働大臣の裁決を経なくても、訴訟を提起することができる」。
処分の取消しに関する訴訟は原則として、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができないとされているが、(1)審査請求があった日から3箇月を経過しても裁決がないとき、(2)処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき、(3)その他裁決を経ないことにつき正当な理由があるときには、裁決を経ないで、処分の取消しの訴えを提起することが認められている。
法38条、行政事件訴訟法8条2項
不服申立
1.労働保険関係
①労災法・・再審査請求(労働保険審査会)がされた日から3箇月を経過しても裁決がないとき
②雇保法・・再審査請求(労働保険審査会)がされた日から3箇月を経過しても裁決がないとき
③徴収法・・審査請求(厚生労働大臣)があった日から3箇月を経過しても裁決がないとき
⇒裁決を経ないで処分の取消しの訴えを提起することができる
2.社会保険関係
①健保法
②厚年法
③国年法
⇒社会保険審査会の裁決を経た後でなければ提起することができない
行政不服審査法改正
不服申立前置に関する規定なし。直ちに提訴することも可能。
法改正になって「3か月」云々がなくなったことまでは把握できましたが、その結果、どうなったのでしょうか。
この設問は○になりませんか?
理解がまだできていません。
どなたかご教授お願いいたします。
【試験問題】
次の説明は、労働保険料の額に係る不服申立てに関する記述である。なお、労働保険料の額に関する政府の処分とは、事業主が申告書を提出しなかった場合等において政府が行う概算保険料額の認定決定及び確定保険料額の認定決定の処分をいう。
労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての異議申立てに対する処分庁の決定及び当該決定についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後でなければ、提起することができない。【解答】?
【試験問題】
次の説明は、徴収法に関する記述である。
事業主が所定の期限までに提出した確定保険料申告書の記載に誤りがあり、政府が確定保険料の額を決定したとき、当該決定処分の取消しに関する訴訟は、当該決定処分についての異議申立てに対する都道府県労働局歳入徴収官の決定を経た後であれば、提起することができる。 【解答】×
労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律 38条)
不服申し立ては、社会保険の脱退一時金等の一部を除き,2審制である。
行政不服審査法改正。基本的には審査請求となりますが、訴訟の対象となる事案によっては直接提訴できるものもあります。
徴収法はすべて一般法である行政不服審査法に基づき不服申立てをすることになります(H28.4改正)。
審査庁(厚生労働大臣)に審査請求
※処分があったことを知った日の翌日起算3か月以内又は処分日の翌日起算1年以内
また、審査請求せずに直ちに裁判所に処分取消の訴えを提起することも可能です。
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