(高額療養費)
第百四十七条 日雇特例被保険者に係る療養の給付について支払われた一部負担金の額又は日雇特例被保険者若しくはその被扶養者の療養(食事療養及び生活療養を除く。)に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは特別療養費として支給される額に相当する額を控除した額(次条において「日雇特例被保険者に係る一部負担金等の額」という。)が著しく高額であるときは、その療養の給付又はその保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた日雇特例被保険者に対し、高額療養費を支給する。
(高額介護合算療養費)
第百四十七条の二 日雇特例被保険者に係る一部負担金等の額(前条の高額療養費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)及び同法第六十一条第一項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)の合計額が著しく高額であるときは、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた日雇特例被保険者に対し、高額介護合算療養費を支給する。
(受給方法)
第百四十八条 日雇特例被保険者に係る入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料、家族出産育児一時金又は特別療養費の支給を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、受給要件を備えることを証明できる日雇特例被保険者手帳又は受給資格者票及びその他の書類を添えて、申請しなければならない。
(準用)
第百四十九条 次の表の上欄に掲げる規定は、それぞれ同表の下欄に掲げる日雇特例被保険者に係る事項について準用する。
表
第五十六条から第六十二条まで
保険給付
第六十三条第二項、第六十四条、第七十条第一項、第七十二条第一項、第七十三条、第七十六条第三項から第六項まで、第七十八条及び第八十四条第一項
療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、家族療養費及び特別療養費の支給
第七十四条、第七十五条、第七十五条の二、第七十六条第一項及び第二項並びに第八十四条第二項
療養の給付
第七十七条
療養の給付及び保険外併用療養費の支給
第八十五条第二項及び第四項
入院時食事療養費の支給
第八十五条第五項及び第六項
入院時食事療養費、入院時生活療養費及び保険外併用療養費の支給
第八十五条第八項
入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、家族療養費及び特別療養費の支給
第八十五条の二第二項及び第四項
入院時生活療養費の支給
第八十六条第二項及び第五項
保険外併用療養費の支給
第八十七条第二項及び第三項
療養費の支給
第八十八条第二項、第六項から第十一項まで及び第十三項、第九十条第一項、第九十一条、第九十二条第二項及び第三項並びに第九十四条
訪問看護療養費、家族訪問看護療養費及び特別療養費の支給
第八十八条第四項及び第十二項
訪問看護療養費の支給
第九十七条第二項
移送費及び家族移送費の支給
第百三条第二項、第百八条第一項から第三項まで及び第五項並びに第百九条
傷病手当金及び出産手当金の支給
第百十条第二項
家族療養費の支給
第百十条第三項から第五項まで及び第八項並びに第百十条の二
家族療養費及び特別療養費の支給
第百十一条第二項
家族訪問看護療養費の支給
第百十五条第二項
高額療養費及び高額介護合算療養費の支給
第百十六条から第百二十一条まで
日雇特例被保険者又はその被扶養者
•保険料
・標準賃金日額 x(平均保険料率+介護保険料率)を被保険者、事業主が折半
・事業主は更に標準賃金日額 x(平均保険料率+介護保険料率)x 31/100
・賞与額(40万円限度)x(平均保険料率+介護保険料率)を被保険者、事業主が折半
・事業主は賞与を支払った月の翌月末日までに納付義務を負う
(賃金の場合、支払いの都度印紙で。一般被保険者は翌月末日。賞与支払い届は5日以内)
・第1級(標準賃金日額3,000円)~第11級(標準賃金日額24,750円)の全11等級(一般は47等級)
•健康保険印紙
・運用は雇用保険印紙とほとんど同じ
・事業主は健康保険印紙購入通帳で郵便局にて印紙を購入し、被保険者の手帳に貼り消印する。(介護保険料の有無で全22種類)
・認定決定による追徴金は25/100、納期限14日以内(雇用保険印紙は30日以内)
•日雇拠出金
・厚生労働大臣は日雇特例被保険者を使用する健康保険組合から日雇拠出金を徴収する
・日雇拠出金は概算で年2回(9月30日,3月31日)徴収し、翌年度確定精算する
日雇特例被保険者の保険給付の特徴(療養)
•保険料納付要件
・前2月間に通算26日以上または前6月間に通算78日以上の保険料納付。(月13)
•支給期間
・療養の給付開始から1年間
•受給資格者票
・協会または委託市町村で日雇特例被保険者手帳で申請し、受給資格者票の交付を受ける。
・cf.雇用保険:日雇労働被保険者手帳
•傷病手当金
・労務不能になった際に療養の給付を受けていること(一般は療養中であること)
・前2月間の納付日の標準賃金日額の月合計の最大の1/45 または前6月間の最大か高い方
・支給期間は6月限度
=最も月の合計賃金の高い月の1日分(1/30)の2/3
•特別療養費(日雇特例被保険者独自給付
保険料納付要件を緩和
・初めて日雇特例被保険者手帳の交付を受けた
・一旦交付された被保険者手帳が余白がなくなる、返納するなどの後1年後に再交付された
・納付要件を満たした被保険者手帳の余白がなくなる、返納するなどの後再交付された ◦一部負担金
・通常と同じ
◦支給期間
・日雇特例被保険者手帳納付月から3ヶ月以内
◦支給手続き
・協会、委託市町村で手帳を提出し、特別療養費受給票(通常「受給資格者票)を受ける
日雇特例被保険者の保険給付の特徴(出産・死亡)
•給付内容は出産手当金日額以外は一般被保険者と同じ
•埋葬料 次の内いずれかを満たす
・保険料納付要件
・療養の給付を受給中
・療養の給付を受けなくなってから3カ月以内(一般の資格喪失後の給付に類似)
•出産育児一時金
・前4月に通算26日の保険料納付要件に緩和
◦家族出産育児一時金
・前2月に通算26日または前6月に通算78日の保険料納付(緩和なし)
•出産手当金
・出産育児一時金を受給できる者で1日につき前4月のうち標準賃金日額合計が最大の月の1/45
この記事へのコメントはありません。