厚年法 第三十七条 (未支給の保険給付)

(未支給の保険給付)
第三十七条  保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかつたものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
– 2  前項の場合において、死亡した者が遺族厚生年金の受給権者である妻であつたときは、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた被保険者又は被保険者であつた者の子であつて、その者の死亡によつて遺族厚生年金の支給の停止が解除されたものは、同項に規定する子とみなす。
– 3  第一項の場合において、死亡した受給権者が死亡前にその保険給付を請求していなかつたときは、同項に規定する者は、自己の名で、その保険給付を請求することができる。
– 4  未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、第一項に規定する順序による。
– 5  未支給の保険給付を受けるべき同順位者が二人以上あるときは、その一人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。

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次の説明は、厚生年金保険法に関する記述である。
保険給付の受給権者の死亡に係る未支給の保険給付がある場合であって、当該未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、当該同順位者の数で按分した額をそれぞれに支給する。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2012年10月26日)
解答
[正しい答え]
×

未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなすことになっています。(またその請求は、「自己の名で」行うとされています。)
よって、「当該同順位者の数で按分した額をそれぞれに支給する。」とした問題文は誤りとなります。
[自説の根拠]厚年法法37条5項

37

4 37
次の説明は、厚生年金保険法に関する記述である。
保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付で、まだその者に支給されなかったものがあるときに、その者に配偶者、子、父母、祖父母がいないときは、その者の兄弟姉妹が自己の名でその保険給付の支給を請求することができる。 2002年度(平成14年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
解答
[正しい答え]
×
保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかつたものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。 (厚生年金保険法 37条)

未支給の保険給付
未支給の保険給付の請求
保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給されるべき保険給付でまだ支給されていないものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもののうちから最先順位者が、自己の名で、その未支給の保険給付を請求することができる。
注意
遺族厚生年金の遺族の範囲
配偶者、子、父母、孫又は祖父母
兄弟姉妹は含まれない
[自説の根拠]法37条 法59条

その者と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、又は兄弟姉妹…本文は「孫」が抜けているので誤り。

平成26年4月改正( )改正
・配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹に加えて、(これらの者以外の3親等内の親族で生計を同じくしていたものも請求できるようになりました)

関連問題
次の説明は、厚生年金保険法に関する記述である。
保険給付の受給権者が死亡したとき、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだ支給していなかったものがある場合に、その者と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、又は兄弟姉妹が、自己の名において、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

(併給の調整)
第三十八条  障害厚生年金は、その受給権者が他の年金たる保険給付、国民年金法による年金たる給付(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金を除く。)又は他の被用者年金各法(国民年金法第五条第一項第二号から第四号までに掲げる法律をいう。以下同じ。)による年金たる給付(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害共済年金を除く。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。老齢厚生年金の受給権者が他の年金たる保険給付(遺族厚生年金を除く。)、国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金を除く。)又は他の被用者年金各法による年金たる給付(退職共済年金及び遺族共済年金を除く。)を受けることができる場合における当該老齢厚生年金及び遺族厚生年金の受給権者が他の年金たる保険給付(老齢厚生年金を除く。)、国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金、障害基礎年金並びに当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される遺族基礎年金を除く。)又は他の被用者年金各法による年金たる給付(退職共済年金及び当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される遺族共済年金を除く。)を受けることができる場合における当該遺族厚生年金についても、同様とする。
– 2  前項の規定によりその支給を停止するものとされた年金たる保険給付の受給権者は、同項の規定にかかわらず、その支給の停止の解除を申請することができる。ただし、その者に係る同項に規定する他の年金たる保険給付、国民年金法による年金たる給付又は他の被用者年金各法による年金たる給付について、この項の本文若しくは次項又は他の法令の規定でこれらに相当するものとして政令で定めるものによりその支給の停止が解除されているときは、この限りでない。
– 3  第一項の規定によりその支給を停止するものとされた年金たる保険給付について、その支給を停止すべき事由が生じた日の属する月分の支給が行われる場合は、その事由が生じたときにおいて、当該年金たる保険給付に係る前項の申請があつたものとみなす。
– 4  第二項の申請(前項の規定により第二項の申請があつたものとみなされた場合における当該申請を含む。)は、いつでも、将来に向かつて撤回することができる。

(受給権者の申出による支給停止)
第三十八条の二  年金たる保険給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。ただし、この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。
– 2  前項ただし書のその額の一部につき支給を停止されている年金たる保険給付について、この法律の他の規定又は他の法令の規定による支給停止が解除されたときは、前項本文の年金たる保険給付の全額の支給を停止する。
– 3  第一項の申出は、いつでも、将来に向かつて撤回することができる。
– 4  第一項又は第二項の規定により支給を停止されている年金給付は、政令で定める法令の規定の適用については、その支給を停止されていないものとみなす。
– 5  第一項の規定による支給停止の方法その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

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次の説明は、特別支給の老齢厚生年金(第3種被保険者期間のある者を除く。)に関する記述である。
昭和20年4月2日に生まれた男子であって、特別支給の老齢厚生年金(年金額の計算の基礎となる被保険者期間は280月とする。)の受給権者が、63歳に達した場合において、その者によって生計を維持している65歳未満の妻があるときは、その翌月から加給年金額が加算される。
次の説明は、老齢厚生年金に関する記述である。
老齢厚生年金は、同一の事由に基づいて支給される退職共済年金の受給権が生じた場合には支給停止される。 2002年度(平成14年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金の額を改定する。 (厚生年金保険法 61条)
同一の事由について支給される「退職共済年金」と「老齢厚生年金」
⇒「併給」される
「退職」と「老齢」、事由は同一ではないが併給される。
同一の支給事由に基づいて支給されるものは併給することができる。
なお、老齢厚生年金と退職共済年金は同一の支給事由ではないが、それぞれの年金額の計算の基礎となる被保険者期間(組合員期間)が異なるので併給されることになっている。
よって、「支給停止される」とした問題文は誤りである。
[自説の根拠]法38条1項

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関連条文

  1. 国年法 第三十八条 (年金額)

  2. 国年法 第三十三条 (年金額)

  3. 国年法 第五十一条 (失権)

  4. 安衛法 第十三条 (産業医等)

  5. 労基法 第九十六条(寄宿舎の設備及び安全衛生)

  6. 厚年法 第七十三条  保険給付の制限

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