雇保法 第五十六条 (日雇労働被保険者であつた者に係る被保険者期間等の特例)

第五十六条 (日雇労働被保険者であつた者に係る被保険者期間等の特例)  日雇労働被保険者が二月の各月において十八日以上同一の事業主の適用事業に雇用され、その翌月以後において離職した場合には、その二月を第十四条の規定による被保険者期間の二箇月として計算することができる。ただし、その者が第四十三条第二項又は第三項の規定の適用を受けた者である場合には、この限りでない。
2  前項の規定により同項に規定する二月を被保険者期間として計算することによつて第十四条第二項第一号に規定する受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格を取得した者について、第十七条に規定する賃金日額を算定する場合には、その二月の各月において納付された印紙保険料の額を厚生労働省令で定める率で除して得た額をそれぞれその各月に支払われた賃金額とみなす。
3  第一項の規定は、第二十二条第三項の規定による算定基礎期間の算定について準用する。この場合において、第一項中「その二月を第十四条の規定による被保険者期間の二箇月として」とあるのは、「当該雇用された期間を第二十二条第三項に規定する基準日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間に該当するものとして」と読み替えるものとする。
第五十六条の二  日雇労働被保険者が同一の事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用された後に離職した場合(前条第一項本文に規定する場合を除く。)には、その者の日雇労働被保険者であつた期間を第十四条の規定による被保険者期間の計算において被保険者であつた期間とみなすことができる。ただし、その者が第四十三条第二項又は第三項の規定の適用を受けた者である場合には、この限りでない。
2  前項の規定により第十四条の規定による被保険者期間を計算することによつて同条第二項第一号に規定する受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格を取得した者について、第十七条に規定する賃金日額を算定する場合には、日雇労働被保険者であつた期間のうち、同条第一項に規定する算定対象期間における被保険者期間として計算された最後の六箇月間に含まれる期間において納付された印紙保険料の額を厚生労働省令で定める率で除して得た額を当該期間に支払われた賃金額とみなす。
3  第一項の規定は、第二十二条第三項の規定による算定基礎期間の算定について準用する。この場合において、第一項中「その者の日雇労働被保険者であつた期間を第十四条の規定による被保険者期間の計算において被保険者であつた期間とみなす」とあるのは、「当該日雇労働被保険者であつた期間を第二十二条第三項に規定する基準日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間に該当するものとして計算する」と読み替えるものとする。

第五節 就職促進給付

第五十六条の三 (就業促進手当)  就業促進手当は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、公共職業安定所長が厚生労働省令で定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。
一  次のイ又はロのいずれかに該当する受給資格者である者
イ 職業に就いた者(厚生労働省令で定める安定した職業に就いた者を除く。)であつて、当該職業に就いた日の前日における基本手当の支給残日数(当該職業に就かなかつたこととした場合における同日の翌日から当該受給資格に係る第二十条第一項及び第二項の規定による期間(第三十三条第三項の規定に該当する受給資格者については同項の規定による期間とし、次条第一項の規定に該当する受給資格者については同項の規定による期間とする。)の最後の日までの間に基本手当の支給を受けることができることとなる日数をいう。以下同じ。)が当該受給資格に基づく所定給付日数の三分の一以上かつ四十五日以上であるもの
ロ 厚生労働省令で定める安定した職業に就いた者であつて、当該職業に就いた日の前日における基本手当の支給残日数が当該受給資格に基づく所定給付日数の三分の一以上であるもの
二  厚生労働省令で定める安定した職業に就いた受給資格者(当該職業に就いた日の前日における基本手当の支給残日数が当該受給資格に基づく所定給付日数の三分の一未満である者に限る。)、特例受給資格者(特例一時金の支給を受けた者であつて、当該特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して六箇月を経過していないものを含む。以下同じ。)又は日雇受給資格者(第四十五条又は第五十四条の規定による日雇労働求職者給付金の支給を受けることができる者をいう。以下同じ。)であつて、身体障害者その他の就職が困難な者として厚生労働省令で定めるもの
2  受給資格者、特例受給資格者又は日雇受給資格者(第五十八条及び第五十九条第一項において「受給資格者等」という。)が、前項第一号ロ又は同項第二号に規定する安定した職業に就いた日前厚生労働省令で定める期間内の就職について就業促進手当(前項第一号イに該当する者に係るものを除く。以下この項において同じ。)の支給を受けたことがあるときは、前項の規定にかかわらず、就業促進手当は、支給しない。
3  就業促進手当の額は、次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
一  第一項第一号イに該当する者 現に職業に就いている日(当該職業に就かなかつたこととした場合における同日から当該就業促進手当に係る基本手当の受給資格に係る第二十条第一項及び第二項の規定による期間(第三十三条第三項の規定に該当する受給資格者については同項の規定による期間とし、次条第一項の規定に該当する受給資格者については同項の規定による期間とする。)の最後の日までの間に基本手当の支給を受けることができることとなる日があるときに限る。)について、第十六条の規定による基本手当の日額(その金額が同条第一項(同条第二項において読み替えて適用する場合を含む。)に規定する一万千七百四十円(その額が第十八条の規定により変更されたときは、その変更された額)に百分の五十(受給資格に係る離職の日において六十歳以上六十五歳未満である受給資格者にあつては、百分の四十五)を乗じて得た金額を超えるときは、当該金額。以下この条において「基本手当日額」という。)に十分の三を乗じて得た額
二  第一項第一号ロに該当する者 基本手当日額に支給残日数に相当する日数に十分の五(その職業に就いた日の前日における基本手当の支給残日数が当該受給資格に基づく所定給付日数の三分の二以上であるものにあつては、十分の六)を乗じて得た数を乗じて得た額
三  第一項第二号に該当する者 次のイからハまでに掲げる者の区分に応じ、当該イからハまでに定める額に四十を乗じて得た額を限度として厚生労働省令で定める額
イ 受給資格者 基本手当日額
ロ 特例受給資格者 その者を基本手当の受給資格者とみなして第十六条から第十八条までの規定を適用した場合にその者に支給されることとなる基本手当の日額(その金額がその者を基本手当の受給資格者とみなして適用される第十六条第一項(同条第二項において読み替えて適用する場合を含む。)に規定する一万千七百四十円(その額が第十八条の規定により変更されたときは、その変更された額)に百分の五十(特例受給資格に係る離職の日において六十歳以上六十五歳未満である特例受給資格者にあつては、百分の四十五)を乗じて得た金額を超えるときは、当該金額)
ハ 日雇受給資格者 第四十八条又は第五十四条第二号の規定による日雇労働求職者給付金の日額
4  第一項第一号イに該当する者に係る就業促進手当を支給したときは、この法律の規定(第十条の四及び第三十四条の規定を除く。次項において同じ。)の適用については、当該就業促進手当を支給した日数に相当する日数分の基本手当を支給したものとみなす。
5  第一項第一号ロに該当する者に係る就業促進手当を支給したときは、この法律の規定の適用については、当該就業促進手当の額を基本手当日額で除して得た日数に相当する日数分の基本手当を支給したものとみなす。


【試験問題】次の説明は、就職促進給付に関する記述である。
特例一時金の支給を受けた者であっても、当該特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して6か月を経過していない場合には、所定の要件を満たせば、常用就職支度手当を受給することができる。【解答】○

特例受給資格者が特例一時金の支給を受けると特例受給資格者でなくなるが、特例受給者が特例一時金の支給を受けた後であっても、当該特例受給資格者に係る離職の日の翌日から起算して6か月を経過していない間は、これを特例受給資格者に含めることとし、常用就職支度手当、移転費及び広域求職活動費の支給対象とされている。
法56条の3

特例一時金についてはその性質上1回の支給を受ければその時に受給資格は消滅する為、もし一定の期間内は常用就職支度手当等を受け得る事としなければ、短期雇用者がこれらの給付を受け得る機会は極めて限定され、制度の趣旨に沿わなくなるのみならず、基本手当の受給資格者の場合に比し著しく不均衡となることを考慮したもの。
支給を受け得る期間を離職後6か月としたのは、通常の季節労働者等の短期雇用者の通例の不就業期間が半年程度であることを考慮して定めたものであるとされている。
よって問題文は正解
56条の3

【特例一時金の支給後6ヶ月未満】
常用就職支度手当
移転費
広域求職活動費
所定の要件を満たせば上記の支給が可能となる。


【試験問題】次の説明は、就職促進給付に関する記述である。
再就職手当を受給するためには、受給資格者が1年を超えて引き続き雇用されることが確実と認められる職業に新たに雇い入れられたことが必要であり、離職前の事業主に再び雇用された場合や、受給資格者が自ら事業を開始した場合には、再就職手当が支給されることはない。 【解答】×

事業を開始した場合にも再就職手当を受給できる。
ただし、受給者が自立することができると公共職業安定所長が認める必要がある。
法56条の2第1項1号ロ、則82条の2

再就職手当:1年を超えて・・・
常用就職支度手当:1年以上・・・
受給資格者が自ら事業を開始した場合で、当該職業によりその者が自立できると公共安定所長が認める場合再就職手当が支給されることがある。
•就業手当→支給残日数が1/3以上【かつ】45日以上→非常用型
•再就職手当→支給残日数が1/3以上→常用型→1年超
•常用就職支度手当→支給残日数が1/3未満/特例受給資格者/日雇受給資格者→常用型→1年超
★受給資格者自ら事業を開始した場合
・就業手当→支給される
・再就職手当→当該事業によりその者が自立することができると公共職業安定所長が認めた場合に限る
・常用就職支度手当→規定なし

語呂あわせ>

再び超えて、常に上へ。
(再就職手当→1年を超える)(常用就職支度手当→1年以上)

第五十七条(就業促進手当の支給を受けた場合の特例)
 特定就業促進手当受給者について、第一号に掲げる期間が第二号に掲げる期間を超えるときは、当該特定就業促進手当受給者の基本手当の受給期間は、第二十条第一項及び第二項並びに第三十三条第三項の規定にかかわらず、これらの規定による期間に当該超える期間を加えた期間とする。
一  就業促進手当(前条第一項第一号ロに該当する者に係るものに限る。以下この条において同じ。)に係る基本手当の受給資格に係る離職の日の翌日から再離職(当該就業促進手当の支給を受けた後の最初の離職(新たに受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格を取得した場合における当該受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格に係る離職を除く。)をいう。次項において同じ。)の日までの期間に次のイ及びロに掲げる日数を加えた期間
イ 二十日以下の範囲内で厚生労働省令で定める日数
ロ 当該就業促進手当に係る職業に就いた日の前日における支給残日数から前条第五項の規定により基本手当を支給したものとみなされた日数を差し引いた日数
二  当該職業に就かなかつたこととした場合における当該受給資格に係る第二十条第一項及び第二項の規定による期間(第三十三条第三項の規定に該当する受給資格者については、同項の規定による期間)
2  前項の特定就業促進手当受給者とは、就業促進手当の支給を受けた者であつて、再離職の日が当該就業促進手当に係る基本手当の受給資格に係る第二十条第一項及び第二項の規定による期間(第三十三条第三項の規定に該当する受給資格者については、同項の規定による期間)内にあり、かつ、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一  再離職が、その者を雇用していた事業主の事業について発生した倒産又は当該事業主の適用事業の縮小若しくは廃止に伴うものである者として厚生労働省令で定めるもの
二  前号に定めるもののほか、解雇その他の厚生労働省令で定める理由により離職した者
3  第一項の規定に該当する受給資格者については、第二十四条第一項中「第二十条第一項及び第二項」とあるのは、「第五十七条第一項」とする。
4  第三十三条第五項の規定は、第一項の規定に該当する受給資格者について準用する。

第五十八条(移転費)  移転費は、受給資格者等が公共職業安定所の紹介した職業に就くため、又は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるため、その住所又は居所を変更する場合において、公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。
2  移転費の額は、受給資格者等及びその者により生計を維持されている同居の親族の移転に通常要する費用を考慮して、厚生労働省令で定める。


【試験問題】次の説明は、就職促進給付に関する記述である。
移転費の額は、受給資格者等が住所又は居所を変更するに当たり、その者により生計を維持されている同居の親族を随伴するか否かによって、異なることはない。 【解答】×

移転費は、鉄道賃、船賃、車賃、移転料及び着後手当の5種類に分けられ、支給を受ける受給資格者等の旧居住地から新居住地までの順路に従って計算した額(着後手当は除く)が支給されることになっている。

鉄道賃、船賃、車賃については、受給資格者等のほか、その者が随伴するその者により生計を維持されている同居の親族についても支給され、移転料は距離に応じて定められているが、親族を随伴しない場合には、その2分の1に相当する金額が支給される。
法58条2項、則88条、則89条、則90条

着後手当は、移転費の支給要件に該当する限り鉄道運賃等とともに支給されるもの。
親族を随伴する場合 38,000円
親族を随伴しない場合 19,000円
則90条

就職先の事業主から【就職支度費が支給】される場合にあっては、その支給額が移転費の額に満たないときは、【その差額に相当する額】が移転費として支給される
則91条

第五十九条(広域求職活動費)  広域求職活動費は、受給資格者等が公共職業安定所の紹介により広範囲の地域にわたる求職活動をする場合において、公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。
2  広域求職活動費の額は、前項の求職活動に通常要する費用を考慮して、厚生労働省令で定める。

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  1. 健保法 第八十九条 (指定訪問看護事業者の指定)

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  4. 労災法 第十六条 遺族補償給付

  5. 雇保法 第十九条(基本手当の減額)

  6. 厚年法 第百三十三条 老齢厚生年金

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