(産前産後)
第六十六条
使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十二条の二第一項、第三十二条の四第一項及び第三十二条の五第一項の規定にかかわらず、一週間について第三十二条第一項の労働時間、一日について同条第二項の労働時間を超えて労働させてはならない。
2 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条第一項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
3 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。
【試験問題】
次の説明は、労働基準法に定める妊産婦等に関する記述である。妊娠中の女性は、労働基準法第65条第3項による軽易な業務への転換の請求及び同法第66条第3項による深夜業をさせないことの請求のいずれか一方又は双方を同時に行うことができる。
【解答】
○
【試験問題】
次の説明は、労働基準法の時間外労働に関する記述である。妊娠中の労働者は、労働基準法第65条による軽易な業務への転換の請求及び同法第66条による法定の時間外労働、休日労働又は深夜業をさせないことの請求のいずれか一方を請求することはできるが、その両方を同時に請求することはできない。
【解答】
X
妊娠中の女性については、法66条(妊産婦の就業制限)に基づく請求及び法65条3項に基づく軽易業務への転換の請求のいずれか一方又は双方を行うことを妨げるものではないとされています。(昭和61年3月20日基発151号・婦発69号)
なお、妊産婦の就業制限の規定については、時間外労働若しくは休日労働についてのみの請求、深夜業についてのみの請求又はそれぞれについての部分的な請求も認められ、使用者はその請求された範囲で妊産婦をこれらに従事させなければ足り、また、妊産婦の身体等の状況の変化等に伴い、請求内容の変更があった場合にも同様であるともされています。
(昭和61年3月20日基発151号・婦発69号)
他の軽易な業務への転換の請求ができるのは、妊娠中の女性のみ。産後の女性には適用がありません。
【試験問題】
次の説明は、労働基準法に定める妊産婦等に関する記述である。使用者は、労働基準法第66条第2項の規定により、妊産婦が請求した場合においては、同法第33条第1項及び第3項並びに第36条第1項の規定にかかわらず、時間外労働又は休日労働をさせてはならないが、この第66条第2項の規定は、同法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある妊産婦にも適用される。 【解答】
X
管理又は監督の地位にある妊産婦は労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されないが、深夜業の規定は適用されます。
妊産婦のうち、法41条(労働時間等に関する規定の適用除外)に該当する者については、労働時間に関する規定が適用されないため、法66条1項(妊産婦が請求した場合には、変形労働時間制(1か月、1年、1週間)を採用しているときでも法定労働時間を超えて労働させてはならない)及び法66条2項(妊産婦が請求した場合には、非常災害時、36協定締結時であっても時間外・休日労働をさせてはならない)の規定は適用の余地がないが、法66条3項(妊産婦が請求した場合には、深夜業をさせてはならない)の規定は適用され、これらの者が請求した場合にはその範囲で深夜業が制限される。(昭和61年3月20日基発151号・婦発69号)
そのため、法66条2項の規定が「監督又は管理の地位にある妊産婦にも適用される」とした問題文は誤りとなります。
【試験問題】
次の説明は、労働基準法に定める労働時間等に関する記述である。使用者は、労働基準法第66条第2項の規定により、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)が請求した場合においては、同法第33条第1項及び第3項並びに第36条第1項の規定にかかわらず、時間外労働又は休日労働をさせてはならないが、この第66条第2項の規定は、妊産婦であっても同法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者に該当するものには適用されない。
【解答】
○
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