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第十条 船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその船舶に乗つていた労働者若しくは船舶に乗つていてその船舶の航行中に行方不明となつた労働者の生死が三箇月間わからない場合又はこれらの労働者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた日又は労働者が行方不明となつた日に、当該労働者は、死亡したものと推定する。航空機が墜落し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその航空機に乗つていた労働者若しくは航空機に乗つていてその航空機の航行中行方不明となつた労働者の生死が三箇月間わからない場合又はこれらの労働者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合にも、同様とする。
死亡の推定(法10条)
・船舶、航空機で沈没転覆滅失し行方不明のとき労働者はその行方不明になった日に死亡したと推定する。
◦労働者の生死が3ヶ月分からない
◦または死亡が3ヶ月以内に明らかになり死亡の時期が分からない
第十一条 この法律に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかつたものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
2 前項の場合において、死亡した者が死亡前にその保険給付を請求していなかつたときは、同項に規定する者は、自己の名で、その保険給付を請求することができる。
3 未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、第一項に規定する順序(遺族補償年金については第十六条の二第三項に、遺族年金については第二十二条の四第三項において準用する第十六条の二第三項に規定する順序)による。
4 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が二人以上あるときは、その一人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
未支給の保険給付(法11条)
死亡した受給権者の遺族(生計を同じくしていた配偶者子父母孫祖父母兄弟姉妹)が自己の名で労働基準監督署長に請求する
【試験問題】次の説明は、未支給の保険給付(遺族補償給付及び遺族給付に関するものを除く。)に関する記述である。
未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人がした請求は、全員のためその全額についてしたものとみなされ、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされる。 【解答】○
未支給の保険給付を受けるべき同順位者が二人以上あるときは、その一人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。 (労災保険法 11条4項)
ちなみに未支給の保険給付で請求期限が設けられているのは雇用保険のみ。
「死亡した日の翌日から6ヶ月以内に請求する事」
or
「死亡した事を知った日の翌日から1ヶ月以内に請求する事」
【試験問題】
遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき遺族補償年金でまだその者に支給しなかったものがあるときは、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族が、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができるが、この請求権者となるべき者がいないときは、死亡した者の相続人が未支給の保険給付の支給を請求することができる。【解答】○
遺族補償給付以外の保険給付にも本文の規定はあてはまるか?
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