厚年法 第八十三条 (保険料の納付)

(保険料の納付)
第八十三条  毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。
– 2  厚生労働大臣は、納入の告知をした保険料額が当該納付義務者が納付すべき保険料額をこえていることを知つたとき、又は納付した保険料額が当該納付義務者が納付すべき保険料額をこえていることを知つたときは、そのこえている部分に関する納入の告知又は納付を、その納入の告知又は納付の日の翌日から六箇月以内の期日に納付されるべき保険料について納期を繰り上げてしたものとみなすことができる。
– 3  前項の規定によつて、納期を繰り上げて納入の告知又は納付をしたものとみなしたときは、厚生労働大臣は、その旨を当該納付義務者に通知しなければならない。

(口座振替による納付)
第八十三条の二  厚生労働大臣は、納付義務者から、預金又は貯金の払出しとその払い出した金銭による保険料の納付をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があつた場合には、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる。

(保険料の源泉控除)
第八十四条  事業主は、被保険者に対して通貨をもつて報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所又は船舶に使用されなくなつた場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。
– 2  事業主は、被保険者に対して通貨をもつて賞与を支払う場合においては、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を当該賞与から控除することができる。
– 3  事業主は、前二項の規定によつて保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。
– (保険料の繰上徴収)
第八十五条  保険料は、次の各号に掲げる場合においては、納期前であつても、すべて徴収することができる。
– 一  納付義務者が、次のいずれかに該当する場合
– イ 国税、地方税その他の公課の滞納によつて、滞納処分を受けるとき。
– ロ 強制執行を受けるとき。
– ハ 破産手続開始の決定を受けたとき。
– ニ 企業担保権の実行手続の開始があつたとき。
– ホ 競売の開始があつたとき。
– 二  法人たる納付義務者が、解散をした場合
– 三  被保険者の使用される事業所が、廃止された場合
– 四  被保険者の使用される船舶について船舶所有者の変更があつた場合、又は当該船舶が滅失し、沈没し、若しくは全く運航に堪えなくなるに至つた場合

(企業年金連合会の解散に伴う責任準備金相当額の徴収)
第八十五条の二  政府は、企業年金連合会が解散したときは、その解散した日において当該企業年金連合会が年金たる給付の支給に関する義務を負つている者に係る政令の定めるところにより算出した責任準備金に相当する額を当該解散した企業年金連合会から徴収する。

(第一号改定者等の標準報酬の改定に伴う現価相当額の徴収)
第八十五条の三  政府は、第七十八条の六第一項及び第二項又は第七十八条の十四第二項及び第三項の規定により第一号改定者又は特定被保険者の標準報酬の改定が行われたときは、当該第一号改定者又は特定被保険者の加入員であつた期間に係る老齢年金給付の現価に相当する金額の一部であつて当該改定に係るものとして政令で定める額を当該老齢年金給付の支給に関する義務を負つている厚生年金基金又は企業年金連合会から徴収する。

(保険料等の督促及び滞納処分)
第八十六条  保険料その他この法律(第九章を除く。以下この章、次章及び第七章において同じ。)の規定による徴収金を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は、期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、第八十五条の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。
– 2  前項の規定によつて督促をしようとするときは、厚生労働大臣は、納付義務者に対して、督促状を発する。
– 3  前項の規定による督促状は、納付義務者が、健康保険法第百八十条の規定によつて督促を受ける者であるときは、同法同条の規定による督促状に併記して、発することができる。
– 4  第二項の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して十日以上を経過した日でなければならない。ただし、第八十五条各号の一に該当する場合は、この限りでない。
– 5  厚生労働大臣は、納付義務者が次の各号の一に該当する場合においては、国税滞納処分の例によつてこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあつては、区とする。以下同じ。)に対して、その処分を請求することができる。
– 一  第二項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しないとき。
– 二  第八十五条各号の一に該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。
– 6  市町村は、前項の規定による処分の請求を受けたときは、市町村税の例によつてこれを処分することができる。この場合においては、厚生労働大臣は、徴収金の百分の四に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。

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次の説明は、保険料その他厚生年金保険法(第9章を除く。)の規定による徴収金(以下「保険料等」という。)の督促及び滞納処分に関する記述である。法令に照らして答えよ。
厚生労働大臣は、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者が、その指定の期限までに保険料を納付しないとき、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができる。 2013年度(平成25年度)
解答
[正しい答え]

厚生労働大臣は、納付義務者が次の各号の一に該当する場合においては、国税滞納処分の例によつてこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市区町村に対して、その処分を請求することができる。
一  第二項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しないとき。
二  第85条各号の一(=保険料の繰上徴収)に該当したことにより【納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき】。
[自説の根拠]厚生年金保険法第86条第5項

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  3. 健保法 第五十二条 (保険給付の種類)

  4. 徴収法 第十九条 (確定保険料)

  5. 厚年法 第百四十九条 (連合会)

  6. 国年法 第十三条 (国民年金手帳)

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